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コラム 記者ワープロ

誘致に向け正念場 東北推進協総会 地方創生モデル提示へ

(4/29)

首長や関係団体の代表が握手して誘致実現への決意を示した東北ILC推進協の総会

 次世代の大型加速器「国際リニアコライダー(ILC)」の誘致実現を目指す東北ILC推進協議会(代表・里見進東北大総長、高橋宏明東北経済連合会名誉会長)の2017年度総会は28日、仙台市内のホテルで開かれた。誘致に向けた機運醸成や新たな地方創生モデルの提示などを盛り込んだ事業計画を決定。東北ILC準備室で各調査研究が進められていることが報告されたほか、国に対して強力に要望していく決議も行われ、ILC早期実現を目指していくことを確認した。

 会員158人(団体)のうち委任状を含む130人が出席。初めに里見代表があいさつに立ち、16年12月に盛岡市で開かれた国際会議のリニアコライダー・ワークショップ(LCWS)で研究者間で初期投資を抑えて段階的にILCを整備する方向で大筋合意したことに触れ「ILCの大きな課題となっていたコストダウンの可能性があり、局面が大きく変わろうとしている」と評価した。その上で「今年は誘致を決める重要な年で、国に誘致実現を表明してもらうために積極的に働き掛けていきたい。正念場を迎え、協議会としても東北のILC推進の司令塔の役割を果たしていきたい」と決意を示した。

 事業計画では▽国内誘致表明に向けた政府への要望活動と国際交渉への協力▽国内での誘致機運の醸成▽地場産業の育成など新たな地方創生モデルの提示▽海外に向けた情報発信▽東北ILC準備室の活動-を軸に展開する。新たな地方創生モデルの提示では、加速器関連産業に加えて観光、食などに関する地場産業の育成に取り組む一方、世界最先端の研究を行う多くの人材が定着、交流する多文化共生社会を目指したまちづくりを検討する。

 16年8月に開設された東北ILC準備室(室長・鈴木厚人県立大学長)では、地下施設、マスタープラン両専門部会と広報、地域、技術、産業の4部門の部会で受け入れに向けた調査研究を進めており、夏ごろをめどに報告書を取りまとめて文部科学省などに説明する。

 決議では、国に対してILC実現に向けた政産官学、地域社会でのさまざまな取り組みを海外政府に情報発信することや、世界の知の集積の場「国際科学技術イノベーション拠点」の形成の可能性を検討すること、ILCの中心技術でもある超伝導加速器技術の高度化に向けて日米共同を中心とした国際技術開発を進めることなどを求めている。