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コラム 記者ワープロ

運転手不足どう対応 物流改善へパネル討議 農林水産物フォーラム

(6/20)

県などが盛岡市内で開いた「岩手の農林水産物流を考えるフォーラム」でパネルディスカッションを行う県内のJAや運送会社の代表ら

 トラックドライバー不足などから農林水産物の物流の改善が喫緊の課題となる中、県と県青果物生産出荷安定協議会は19日、盛岡市内で「岩手の農林水産物流を考えるフォーラム」を開いた。農林水産省の担当者の講演、JAや運送会社の代表によるパネルディスカッションを行い、農林水産物の物流の現状や現場が抱える課題、解決に向けた方策などを探った。

 県内の物流事業者、関係機関・団体から約90人が参加。佐藤隆浩県農林水産部副部長が「高齢化や復興工事の影響などでドライバー不足が顕著となっており、特に農林水産物はこのままでは産地が立ち行かなくなる状況にある。農林水産業、輸送業の垣根を越え、課題解決に向けた糸口を探りたい」と呼び掛けた。

 農産品の流通は生産量が天候に左右されるほか▽品目が多くロットが小さい▽消費地から遠くに産地が存在する▽品物が腐ったり傷ついたりしやすい-といった特性がある。一方で輸送現場からみると、出荷待ち時間の長さや長距離輸送によるドライバーの長時間の拘束、手荷役作業が多いための重労働、到着時間が厳格で運行管理が難しいなどの事情があり工業製品などに比べドライバー確保がさらに困難になる可能性があるという。

 「農産品物流の改善・効率化に向けて」と題して講演した農水省食品流通課の堀晋介企画係長は2016年11月、農水省と経済産業省、国土交通省が設置した農産品物流対策関係省庁連絡会議が3月に行った中間取りまとめを基に農産品物流の課題と対応方策などを説明。パレット積みやフレコン輸送への切り替えによる荷積み・荷下ろし時間の短縮、発地から着地まで荷物を取り崩さない一貫した輸送・保管、情報通信技術(ICT)による効率集荷システムの導入などを示し、関係業界による物流改善の取り組み、関係事業者が参画する協議会や研究会の設立検討などを促した。

 引き続きJAと運送会社のパネリスト4人が「岩手県における農水産物流の現状と課題」についてパネルディスカッションを行った。JA新いわて県北園芸センターの中村久悦部長代理は「増車などを頼んでもトラックはあってもドライバーがいない場合がある」などと現状を報告。JAいわて花巻園芸販売課の佐々木忠臣課長補佐は「パレットを共有化し、同じ規格のものを使うようにすれば効率化につながるのでは」とパレットの活用による物流改善に期待した。日本通運盛岡支店の小畑努次長は「長時間労働とドライバー不足・高齢化が課題。特に長時間労働は荷積み・荷下ろし時間の改善に取り組みたい」とし、岩手三八五流通の上條幸彦社長は大型免許取得経費を半額補助する独自の取り組みを紹介し、「こうした制度でドライバーが地場から幹線に出てもらえるようになればいい」と望んだ。