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体制充実、実現へ一丸 県科学ILC推進室新設

 (04/11)
 本県が建設候補地の超大型加速器・国際リニアコライダー(ILC)実現に向け、県は2014年度に新たな組織として「科学ILC推進室」を設置した。ILCに関するさまざまな事業を展開するとともに、海洋再生可能エネルギー実証フィールド(日本版EMEC)の実現も並行して目指すなど、産学官連携を進めながらILCを核とした科学技術振興を図る中枢としての役割を担っていく。

 13年度は、ILCに関わる職員は定数上3人で他の部局からの応援を受けながら作業を進めていたが、建設候補地とされたことを受け、14年度に推進室を新設。千葉彰室長以下ILC推進担当、科学技術担当各6人の総勢13人体制となった。千葉室長は「本県での科学技術振興、地域でのイノベーション、産業振興を図っていく組織となる」とする。

 ILC関係では、国の方針が明らかになっていないこともあり、当面は実現に向けた調査などに力を入れる。県はILC誘致に伴う国際学術研究都市の形成に向け、さまざまな対応について話し合うため、部局横断的に構成されるワーキンググループ(WG)を13年7月下旬に設置しているが、これを14年度も継続する。▽まちづくり・インフラ▽教育▽医療▽産業振興-の4分科会で条件整備などについて協議しており、今後は地元の奥州、一関両市をWGに加えることも検討する。

 さらに、14年度事業としては自然環境の条件調査として、建設候補地周辺の野生生物の生息状況の調査を計画。子供向けのDVD作製やシンポジウムなども予定しており、地元での理解促進を図るほか、引き続き東北各県と連携しながら国への働き掛けも強めていく。

 一方、科学分野では海洋再生可能エネルギー実証フィールドの実現が一つの柱になる。海洋再生可能エネルギーの活用に向けた実証実験のための海域として国が公募。本県の釜石沖を含む7県11海域が応募し、6月ごろに結論が出る見込み。実現すればアジア初の実験海域となり、将来的にはILCへのエネルギー提供の可能性もあるという。推進室としては今後は国の審査などのために対応していく方針。

 さらに、産学官連携のためのさまざまな支援にも当たり、ILCに関連しては地元での加速器産業の広がりを視野に入れながら科学技術、産業振興を図っていく。

 千葉室長は「体制が充実し、科学分野とILC分野が融合することによって、最大限の効果を目指し、ILCや実証フィールド実現に向け一丸となって取り組む。本県での科学全体の底上げ、人材育成も図っていく」と意気込んでいる。
【写真】ILC実現、科学技術振興へ意欲を見せる県科学ILC推進室の千葉室長