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コラム 記者ワープロ

イサダから肥満抑制物質

(12/30)

山田主任研究員(岩手生工研)に農林水産技術会議会長賞

農林水産技術会議会長賞に輝いた山田主任研究員

農林水産技術会議会長賞に輝いた山田主任研究員

 【北上】岩手生物工学研究センター(北上市成田)生物資源研究部の山田秀俊主任研究員(36)は、2016年度若手農林水産研究者表彰で農林水産技術会議会長賞に輝いた。全国の若手研究者のうち、受賞したのは山田主任研究員を含めて5人のみ。水産資源のイサダから新規肥満抑制物質を特定し、抽出方法を開発した成果が高く評価された。

 同表彰は、農林水産業や関連産業に関する研究で、優れた研究業績を挙げた40歳未満の若手研究者をたたえるために農林水産省が創設した制度。

 これまでの研究で、エビに似た甲殻類のイサダ(ツノナシオキアミ)から抽出した8-ヒドロキシエイコサペンタエン酸(8-HEPE)に抗肥満効果があることを世界で初めて解明。培養細胞を用いた機能性探索試験から、その存在を特定した上、地元企業を含むグループで新規機能性素材の開発に取り組み、8-HEPE濃縮素材の製造方法も確立した。

 イサダは岩手、宮城両県沿岸部で多く水揚げされ、養殖業の餌などに活用されていたが、近年は需要が減り、漁獲量、価格ともに低下。そのため同センターは今年度、農水省の地域戦略プロジェクトの採択を受け、関係事業所や大学などと連携して取り組む研究事業に着手した。

 山田主任研究員も参画している同プロジェクトでは、新規機能性食品素材の安定生産のほか、全利用を視野に香味調味料やオイル、サプリメントとしての活用なども模索。三陸地域の水産・水産加工業の活性化と健康長寿産業の創出に期待が寄せられている。

 栄えある賞に輝き、山田主任研究員は「7年ほど続けてきたイサダの研究が全国的に認められたのは、仲間の研究者や関係機関のおかげ」と感謝。「今後も研究を深め、三陸地域の活性化に貢献していきたい」とさらなる飛躍を誓っている。