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コラム 記者ワープロ

人ら集ひて復興へ 岩手国体開催記念 総合運動公園に御製碑

(3/15)

北上総合運動公園に建立された岩手国体の御製碑と揮毫者の伊藤さん

 2016年に開かれた第71回国民体育大会の総合開会式で天皇陛下が詠まれた御製(ぎょせい)「大いなる災害受けし岩手県に人ら集ひて国体開く」の碑が14日、会場となった北上市相去町の北上総合運動公園で除幕された。国体と全国障害者スポーツ大会の県実行委員会をはじめとする関係者は、本県が両大会を糧に東日本大震災からの復興を進め、未来に向けて歩むことを改めて願った。

 御製碑は両大会開催で得られた県民の自信と誇り、希望を引き継ごうと同公園中央広場に建立。陸前高田市気仙町の書家伊藤沙舟さん(58)が揮毫(きごう)した御製を黒御影石に彫り、大船渡市産の青石にはめ込んで仕上げた。

 除幕式には県や北上市の関係者らが出席。実行委会長の達増拓也知事は「全国から支援を受け震災被災地で初めて開催された国体は県民の自信と誇り、希望につながった。レガシーとして引き継がれることを願う」、髙橋敏彦北上市長は「両大会の開催で北上がスポーツの聖地に近づいた。これからも利用され続けることで復興を推し進めたい」とあいさつした。

 関係者による序幕後、伊藤さんに記念品が贈られ、両大会の式典前演技にも出演した岩崎鬼剣舞が演舞を披露した。

 伊藤さんは三陸書人社・沙舟書院理事長で、創玄展秀逸賞、毎日書道展秀作賞などを受賞。震災で夫の幸則さん=当時(54)=をはじめ親戚や知人らを亡くしたが、門人の安否を確かめながら書作を続けてきた。

 揮毫は岩手書道協会からの推薦で引き受けた。「震災から6年がたち思い出が走馬灯のように浮かぶ中、一心に書いた。陛下の思いを心に刻み、ストレートに表現した。特に支援を受けた人、応える側両方を指す『人ら集ひて』に躍動感を込めた」と伊藤さん。

 震災を振り返り、「いつも明日があると思っていたが、きょうのことは全部きょうのうちに済ませることを学んだ。被災地のために働きたい若者を支えながら生きていく。みんな大変な痛手を受けたが、それを中にしまって前に進んでほしい」と思いを語った。