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コラム 記者ワープロ

創作努力たたえる 詩歌文学館賞

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詩歌文学館賞を受賞した(左から)後藤さんの代理和田さん、波汐さん、来住野さん

3部門で贈賞式
 第32回詩歌文学館賞贈賞式(日本現代詩歌文学館振興会など主催)は27日、北上市本石町の同館で行われた。詩、短歌、俳句の3部門受賞者の創作へのたゆまぬ努力をたたえた。

 今回は、詩部門が来住野恵子さん(57)=東京都八王子市=の詩集「ようこそ」(思潮社)、短歌は波汐國芳さん(91)=福島市=の短歌集「警鐘」(角川文化振興財団)、俳句は後藤比奈夫さん(100)=神戸市=の俳句集「白寿」(ふらんす堂)がそれぞれ受賞した。

 贈賞式には受賞者や関係者、市民らが出席。主催の相賀昌宏一ツ橋綜合財団代表理事が正賞の鬼剣舞手彫り面と副賞100万円を3人に贈呈。各部門の選考委員が選評を述べた。

 来住野さんは「無名で良い仕事をしたいと思ってきた。私の中には私ではないもの、自己ではないものがある。その証しとして詩が湧いてくるのだと思う。大いなるものの呼び掛けにより深く耳を澄ましていきたい」と一層の邁進(まいしん)を誓った。

 波汐さんの「警鐘」は東日本大震災と東京電力福島第1原発事故をテーマとした。「原発の危機感、人類の破滅への危惧を歌い上げていくのがわれらの使命。『警鐘』に賞を頂いたことは、福島の被災地の中で生きているわれわれを励ましている」と被災者の思いを語った。

 後藤さんは都合により欠席。孫の和田華凜さんが「『白寿』は96~98歳の作品を集めたもの。晩年の作であり、私自身いとおしい句集を選んでいただいたことに感謝する」と後藤さんの喜びを代読した。

 この後、俳人で同賞俳句部門選考委員の大峯あきら氏が「季節のコスモロジー」と題して記念講演した。

 同賞は同館の設立を記念し、前年に刊行された各ジャンルから優れた作品集を選び顕彰するもの。井上靖初代名誉館長の創意により設けられた。