| 森山 |
=花巻東 夏連覇断たれる=
【大船渡3−2花巻東】大船渡が同点の七回、均衡を破り競り勝った。花巻東は最終回、五番奥谷の右犠飛で1点を返した後も二死満塁としたが、あと一本が出ず、涙をのんだ。
=雪辱、後輩に託す〜花巻東・中村主将=
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| 【大船渡−花巻東】試合終了後、悔しさの中にも肩を抱き合い、健闘をたたえ合う花巻東ナイン=森山球場 |
花巻東の中村啓文主将は「悔しい。悔しいだけ」と大粒の涙をこらえ、腹の底から言葉をふりしぼった。2点のリードを許して迎えた最終回、ここからもう一回行くぞと声を掛けた。絶対行けると思っていた。
十五年ぶり三度目となった前年の甲子園出場を経験した選手も多いが、その重圧を今春大会の準々決勝で敗退した時から、チャレンジャー精神に変えた。
「春に負けて弱いことに気付いた。ゼロからしっかりやろう」と夜遅くまで練習を重ねた姿は、「一番練習したチーム」と佐々木洋監督の目にも焼き付いた。
悔しさの中にも「頑張ってやり残したことはない。キャプテンは周囲のサポートがあったからやってこられた。三年間ありがとう」と全選手の肩を抱いて感謝した中村主将。後輩たちには、その悔しさを「来年はオレたちの分も勝ってくれ」との言葉に代えて託した。
=一関学院、投手戦制す=
【一関学院1−0盛岡工】一関学院が投手戦を制した。学院は五回、敵失を絡め無死三塁から九番金森の二遊間安打で先制。投げては先発里舘が被安打3と盛岡工打線を封じた。
=里舘、気合で完投=
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| 【一関学院−盛岡工】被安打3、1四球で完封した一関学院の里舘=森山球場 |
一関学院の里舘が、気合のピッチングで完封を成し遂げた。前試合の盛岡中央戦で十四回を投げ抜いた左腕のエース太田を休ませようと臨んだ盛岡工戦を「気持ちよかった」と振り返った。
里舘の気合は終盤、一球を放るごとに球場にこだました。夏の大会では一回戦に続く登板。「(今日は)最初から自分が完投するつもりだった。太田以外は自分が投げる。目立たないけど、影役としてしっかりと役目を果たしたかった」と抜群の制球力を見せた。
冬場は早朝学校までの道のり七キロを毎日のように走り込み、夜は五十メートルダッシュを二十本。春先は三百−三百五十球近くを投げ込み、自身だけでなく後輩と一緒に筋力トレーニングをこなした。「自分も負けてられない」という気持ちが意欲的な練習にかき立てた。
帽子のつばに書き込まれた「学院の大魔人」の文字。鋭い制球力でピンチを切り抜けるだけでなく、「自分は右のエース。太田には準決勝、決勝と万全の体制で臨んでほしい」とチームを支える大魔人の力は心強い。
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| 花巻 |
=黒工、得点機生かせず=
【久慈工9−0黒沢尻工】久慈工は初回先制後も、効果的に加点し、投打に黒工を圧倒した。黒工は六回以降、再三の得点機も久工先発甲地をとらえられなかった。
=九回、無念の降板〜黒工・照井投手=
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| 【久慈工−黒沢尻工】久慈工二回、一死三塁、九番佐々木の二ゴロで3走中村が本塁を突くがタッチアウト(捕手阿部優)=花巻球場 |
「最後まで投げたかった…」。黒工先発の照井智大(三年)は試合後言葉を詰まらせ、悔しさをにじませた。
八回まで久慈工に4点を許すも、4安打に抑える粘りの投球を見せた。しかし九回、久慈工打線に4安打を浴び5点の追加点を許し、無念の表情でマウンドを降りた。
「最初から照井を先発で使う予定だった」と吉田一知監督。三回戦まですべて完投した照井へのの信頼も厚かった。
それでも、あと一死で交代を告げた。「完投させたかったが、相手が照井のタイミングにあっていて、交代せざるをえなかった」。監督自身も苦渋の決断だった。
=盛大附、投打かみあい快勝=
【盛岡大附6−0釜石工】投打がかみ合った盛大附が快勝。盛大附は二回、六番吉田の2点適時三塁打で先制し、以後も着実に加点。三浦、田上の継投で釜工打線を完封した。
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| 県営 |
=一関対決 関一に軍配=
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| 【一関一−千厩】関一一回二死一、二塁、5番小野寺の適時二塁打で2走阿部、1走小松代が相次いで生還=県営球場 |
【一関一8−1千厩】関一は初回から長打攻勢で着実に得点。四回には主砲岩渕の本塁打も飛び出し、危なげなく勝った。千厩は七回、関一二番手の菅原淳を攻略したが1点を返すのが精一杯だった。
千厩・尾形祐一監督 選手たちには最後まであきらめず、胸を張って前を向いてプレーしたが、勝たせてやれず残念。一関一はうちに勝ったのだから、ぜひ甲子園に行ってほしい。
千厩・藤代祐太主将 自分たちはいつも元気で、まとまりのあるいいチームだったと思う。きょうは精一杯、自分たちの野球ができた。
=かつての僚友に脱帽〜千厩・岩渕投手=
「打たれた瞬間『すごい。持って行かれたな』と感じた。いいバッターになった」。一関一の岩渕大地主将(三年)に四回、ソロ本塁打を浴びた千厩の岩渕由将投手(同)は、かつての僚友の成長に脱帽した。
二人は弥栄中時代、バッテリーを組んだ間柄。学校こそ違え、同じ夢を追って互いに競ってきた仲だ。前夜には「正々堂々やろうな」とメールを交換、健闘を誓い合ったという。
「苦手だった外角低めもカットされた。スライダーがちょっと真ん中に入ったところをやられた」と舌を巻く。試合後には藤代祐太主将(同)らとともに関一ベンチを訪れ「絶対甲子園に行ってくれ」と、自らがなしえなかった夢を託した。
=チーム引っ張る頼れる“女房”〜一関一・岩渕捕手=
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| 【一関一−千厩】ハーフスイングをアピールする一関一の岩渕捕手。「攻守の要」はこの日、本塁打も放った=県営球場 |
「大地さん、手伝いましょうか」。試合後は後輩の部員に次々と声を掛けられ、いつの間にか輪の中心にいる。ベスト8進出を決めた一関一の岩渕大地主将(三年)は、そんなタイプの選手だ。打っては不動の四番打者、守っては遠投百十メートルの強肩捕手。「攻守の要」として、大車輪の活躍でチームを牽引(けんいん)している。
この日二番手で登板した菅原淳投手(二年)は「ピンチでマウンドに集まると最初に必ずカウントを確認し、指示をしてくれる。それでみんなが落ち着ける」と明かす。控えの佐々木暢介捕手(二年)も「投手に合わせた配球ができるのがすごい」とあこがれの視線を向ける。期待を背に、四回には大会第三十号となる本塁打を豪快にライトスタンドにたたき込んだ。
試合は五回まで毎回得点と攻めたてた関一が快勝。準々決勝ではいよいよ、ここ二年続けて敗れている難敵・盛岡大附とぶつかる。
小野寺弘行監督は「とにかく、次(の試合)だ」と短く言い残し、帰りのバスへ。千厩打線を六回まで内野安打3本に抑えた新沼悠太投手(二年)も「盛大附は守りも攻撃も強いチームだが、いつも通り投げる」ときっぱり。もちろん、岩渕捕手のミット目掛けてだ。
=北上対決は専北に軍配=
【専大北上4−0黒沢尻北】専北は主戦小石が四回、自ら先制の適時二塁打を放つなど投打に活躍。黒北も専北に並ぶ9安打で毎回のように得点圏に走者を進めたが、好機にあと一本が出なかった。
黒沢尻北・鈴木明宏監督 滝田(翔投手)は持ち味を出し切ったし、チームはよく頑張って力量を遺憾なく発揮した。序盤に先制できなかったのが敗因。
=「兄の分まで・・・」〜専大北上・小石投手=
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| 【専大北上−黒沢尻北】専北四回二死一、二塁、小石が先制の2点適時二塁打を放つ=県営球場 |
完封で準々決勝進出を決めた小石貴也投手(三年)は、半分喜びを押さえながら終了あいさつの列に並んだ。14奪三振の力投と先制打。投打にわたる活躍でも喜び全開とならないのには、訳があった。
大槌中出身の小石は、三兄弟の末っ子。長兄の明寛さんは十二年、後にプロ入りした梶本勇介(現ヤクルト)、畠山和洋(同)両選手らと甲子園に控え投手として出場。全国でも上位進出が期待された好チームだったが、惜しくも初戦で明徳義塾(高知)に0−3で敗れた。小石には、兄の分まで甲子園で投げたいという思いがある。
小石は自らを「負けず嫌い」と評する。四回二死一、二塁で回ってきた打席では「絶対自分が決める」と燃え、見事に先制の2点二塁打を飛ばした。「あしたも一人で投げ切る」と言い切った小石。決勝で勝って初めて、喜びを爆発させるつもりだ。
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| 一関 |
=大野、継投で逃げ切る=
【大野6−4盛岡北】大野は同点の五回、四番中澤の2ランで勝ち越し、六回にもスクイズなどで3点を追加。瀧澤−佐々木の継投で逃げ切った。盛北は終盤の追い上げも及ばなかった。
=遠野 攻撃に切れ目なく=
【遠野10−3盛岡商】遠野は六番中居の3二塁打など切れ目ない攻撃で17安打を放ち大勝。盛商は10残塁、3併殺を喫する拙攻で好機をつぶし、3点を返すにとどまった。
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