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コラム 記者ワープロ

南部鉄器発展に意欲 及春鋳造所及川専務

(10/22)
工学博士号を取得し記念講演会で研究内容を説明する及川さん

工学博士号を取得し記念講演会で研究内容を説明する及川さん

工学博士号を取得
 奥州市水沢区羽田町の及春鋳造所の取締役専務、及川春樹さん(47)は、鋳鉄ホーロー処理の研究で岩手大大学院の工学博士号を取得した。及川さんは「学位を取得した成果を見せることが皆さんへの恩返しとなる」と語り、同市の伝統産業・南部鉄器の業界発展に一層寄与する決意を新たにしている。

 及川さんは2009年に岩手大大学院に入学し11年に修士を取得。13年9月に同大学院工学研究科フロンティア物質機能工学(博士課程)に入学し、今年9月に「ホーロー処理した鋳鉄の泡欠陥対策に関する研究」で学位を受けた。

 ホーローは、鉄などの金属にガラス質の物質を高熱で焼き付ける技術で、腐食を防ぎ、耐熱性に優れた製品を生み出す。及川さんは鋳鉄にホーロー処理する工程で、表面に泡ができることがあり製品が不良品となるのを解決するため研究してきた。

 泡の原因を明らかにするため科学実験を繰り返し、鋳鉄に含まれる黒鉛(炭素成分)が多いと泡ができやすいことから、南部鉄器に使用される鋳鉄にシリコン、チタンなどを加えて調整することで、泡ができにくくなることをデータで証明した。

 博士号の取得を受けて及川さんの記念講演会が19日夜、同市水沢区のホテルで開かれた。主催のいわて鋳造研究会(佐藤庄一会長)、水沢鋳物工業協同組合(及川勝比古理事長)の関係者、及川さんの家族、来賓ら50人が出席。研究内容を説明した及川さんは、岩手大の指導者や鋳物関係者に感謝の気持ちを表し、「皆さんのおかげで学位を受けることができた。南部鉄器の発展のために力を尽くしたい」と誓った。