ホーム 県内外 一関・両磐 胆江 北上 花巻 動画ニュース
2016年12月
« 11月  
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
コラム 記者ワープロ

サンアイ精機(江刺)長官賞 東北地方発明表彰

(11/17)
切削加工に対応した強力マグネットチャック(手前)の開発で中小企業庁長官賞を受けたサンアイ精機の菊地社長

切削加工に対応した強力マグネットチャック(手前)の開発で中小企業庁長官賞を受けたサンアイ精機の菊地社長

切削加工の磁石装置開発

 奥州市江刺区愛宕で産業機械を製造、販売するサンアイ精機(菊地晋也社長)の製品開発が、2016年度東北地方発明表彰(発明協会主催)の中小企業庁長官賞に輝いた。鉄鋼材料など水平に負荷がかかる切削加工対象物を磁石で強力に固定させる装置(マグネットチャック)の着脱能力を大幅に高めたことが評価された。

 発明名称は「切削加工に対応した強力マグネットチャック」。受賞者は、発明者として共同開発した菊地社長と目黒和幸県工業技術センター主査専門研究員、実施功績賞として齋藤淳夫同センター理事長。

 発明は、磁性体・非磁性体のストライプ構造と内部の永久磁石の位相をそろえ、磁気回路を見直すことで、固定力と取り外しやすさを両立。吸着(オン)状態での吸着力を従来の約1・7倍に増大させる一方で、脱磁(オフ)状態での残留吸着力を約5分の1に低減させることに成功した。

 これにより共通の固定方法で複数の加工法に対応でき、加工の自動化や無人化(IoT=モノのインターネットなど)、機械製品の精度向上と工数低減によるコスト削減のほか、電力を使わずに熱も発しないため省エネと環境負荷低減への効果も期待されるという。

 同社は、自動車部品の金型を中心とする工業製品の精密化の進展などに対応するため約4年がかりで開発。2014年に特許を取得した。

 菊地社長(43)は「正確な物を作るには正確な道具が必要。車は命を預かるもので、燃料電池や電気自動車など今後ますます需要が高まるはず。今回の受賞で製品をより多くの人に知ってもらえる」と張り切っている。

 中小企業庁長官賞は文部科学大臣賞、特許庁長官賞に次ぐ「中央三賞」の一つ。山形県で8日表彰式があった東北地方発明表彰では、他に金属加工製造の佐原(一関市)の田中義之製造本部長が県発明協会長賞、マイカープラザ(花巻市)の小原隆孝代表取締役が発明奨励賞、北上市少年少女発明クラブの菅原作治監事兼専任指導員が奨励功労賞を受けた。