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コラム 記者ワープロ

熱い車愛に〝勲章〟

(12/31)

カウンタック制作ガリッツィオさん、松田さん(水沢)を表彰

情熱を注ぐ愛車の前でアリーゴ・ガリッツィオさん(右)と握手する松田さん=提供写真

情熱を注ぐ愛車の前でアリーゴ・ガリッツィオさん(右)と握手する松田さん=提供写真

 夢の愛車造りを続ける奥州市水沢区太日通りの洋食店経営松田好司さん(55)は、山形市で今秋開かれたスーパーカーイベントで、イタリアの名車ランボルギーニ・カウンタック制作者から「車への熱い思い」をたたえられ、最高賞のベスト・オブ・ショーを受けた。松田さんは「夢を追い求める素晴らしさを多くの人に知ってほしい」と話している。

 イベントは国内最大級のスーパーカー・ミーティング山形(10月)。開催10周年とランボルギーニ社創業者の生誕100年など節目が重なり、デザイナーのスケッチを基にカウンタックを実車化したアリーゴ・ガリッツィオさんを特別ゲストに招いた。

 展示車両120台にファン約1万8000人が来場。国内に数台の希少車種や数億円の高級車などが協賛企業に表彰される中、最後にガリッツィオさんが読み上げた名前が松田さんだった。

 本来は展示車の中で最高の車に与えられる賞だが「今回は車にではなく、車をこよなく愛し、夢の車を造る情熱を持ち続けている人に贈る」とガリッツィオさんが選考し、松田さんへのサイン色紙に「技術を創造する情熱」と書いた。

 子供の頃にノートの片隅に描いた夢の車を大人になっても追い続け、実車にしようと改造を始めたのが7年前。全面的に請け負う業者はなかったが、型や塗装、マフラーなど専門分野ごとに分けて発注した。

 改造はホンダのスポーツカーNSXをベースに、斜め上に開くドアや電動リモコンで開閉するリアカウル、特注のアルミホイールなど大掛かり。それでも国の基準に適合させて2015年秋に公認車検を取得し、最初に遠出したのが山形市での昨年のイベントで、今回が2回目の参加だった。

 地域の板金職人らの技術を駆使した愛車の改造は、フロント部分を残すのみ。表彰式後、名車フェラーリのデザインを手掛けるなど世界的に活躍する工業デザイナー奥山清行さん(山形市出身)が松田さんの車を見に来てフロントデザインへのアドバイスをくれたという。

 全国からスーパーカーを集めたチャリティーイベントを奥州市で今春まで2年連続開催する松田さんは、東日本大震災などの被災地支援を来年以降も続ける考え。

 松田さんは「仕事で成功したわけでも大金持ちでもない。生活費を切り詰めて田舎で暮らす私でも思いがあれば認めてくれる人がいることを若い人に伝えたい。車に限らず夢を見失わず仲間と追い続ける人が増えれば街も活気づくはず」と受賞の意義を強調する。