ホーム 県内外 一関・両磐 胆江 北上 花巻 動画ニュース
2017年2月
« 1月  
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728 
コラム 記者ワープロ

修験道、山伏へ着目 えさし郷土文化館企画展

(1/22)

胆江地方などに残る修験道関連の貴重な資料を紹介しているえさし郷土文化館の企画展

法具、書状など117点

 【奥州】えさし郷土文化館は、企画展「始源への回帰-胆江地方の修験道-」を奥州市江刺区岩谷堂字小名丸の同館で開催している。地域の民俗芸能、産業、生活文化にも関連の深い修験道の信仰文化に触れる機会として、郷土に残る仏像や書状、神楽面などの貴重な資料117点を展示している。2月5日まで。

 同館によると、修験道は日本古来の山岳信仰が仏教に取り入れられた日本独自の宗教で、起源は7世紀後半までさかのぼるとされる。出羽三山など東北、九州でも霊場が発展し、後に修験道そのものも大衆化して、江戸期には各地への巡歴生活から一つの霊場や村に定住する修験者も増えたという。

 明治期の神仏分離を受けて急激に衰退したが、修験道の土俗的呪術要素は日本人の宗教や信仰意識の底流に息づき、信仰だけでなく産業、政治、教育など幅広い分野にその伝統、技能、考え方が影響を与えてきたといわれる。胆江地方には特に多くの関連資料が残っていることも踏まえ、同館では神社・寺院や個人所有者の協力を得て修験道、山伏にスポットを当てた展示を企画した。

 木像関係では、信仰の対象としてかつて祭られていた江戸期の不動明王像、降三世明王像といった仏像、修験道の開祖・役小角(えんのおづの)の像のほか、ヘビの体を持つ宇賀神像など珍しい物も並ぶ。ほら貝や念珠、錫杖(しゃくじょう)、結袈裟(ゆいげさ)といった修験者の法具、装備品関係、札を刷るための木板などもある。

 また、能面や神楽面、建物の上棟式で用いられる棟上飾(むねあげかざり)などを展示し、パネル説明と合わせ、修験道と結び付きが深い芸能や風習についても紹介している。同館では「山伏の活動は幅が広く、修験文化の影響は今も残っている。民間の実生活にも関わっていたことを企画展を通じて感じ取ってもらえれば」と語る。

 関連事業として、22日に講演会「雑密から民間信仰へ-現代にのこる修験・山伏・法印の世界-」を実施。午後1時30分開会で、講師は陸中護符研究会代表の宮本升平さんが務める。

 開館時間は午前9時~午後4時。問い合わせは同館=0197(31)1600=へ。