ホーム 県内外 一関・両磐 胆江 北上 花巻 動画ニュース
2017年3月
« 2月  
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
コラム 記者ワープロ

支え合い生かし切れず 意識調査結果を報告 奥州市社協

(1/31)

住民のくらしと意識に関する調査結果報告会の参加者=江刺愛宕地区センター

 奥州市社会福祉協議会(岩井憲男会長)は30日、「住民のくらしと意識に関する調査」の結果をまとめて実施2地区で報告会を開いた。生活上「手伝ってほしいこと」と「手伝えること」の上位項目がおおむね共通する一方で、実際は双方が十分に結び付いていない実態が明らかになった。

 調査は、生活ニーズや支え合いの意識を探り、今後の地域づくりに役立てるのが狙い。2014年度の水沢区黒石、衣川区北股の中山間地2地区に続き、15年度は市街地モデルの水沢区常盤、準市街地モデルの江刺区の江刺愛宕地区で実施した。

 このうち江刺愛宕地区センターでの報告会には同地区振興会役員ら25人が参加。市社協の大内薫常務が「有用なデータで、地域づくりを考える大きなヒントになる」とあいさつ。紺野忠一同地区振興会長も「結果を踏まえて住民のための活動を進めたい」と述べた。

 同地区調査は、15年10月~16年9月に実施。509世帯に調査票を配布して262票を回収した。回収率51・5%。報告会では、調査を担当した県立大社会福祉学部の菅野道生専任講師が説明した。

 回答者の居住年数や後継者、介助やサービス利用、友人・知人、緊急時に頼れる人の有無などを6行政区別の比較を交えて報告。居住歴40年以上が67%を占め、近所付き合いに満足している割合が過半数と高いことなどを紹介した。

 安否確認や話し相手など社会的孤立や孤独を背景とする項目が「手伝ってほしいこと」の上位にある一方、それらを「手伝えること」に挙げた回答も多く、19項目全てで「手伝える」が「手伝ってほしい」の実数を上回った。

 その一方で実際に「手伝ってもらった」「手伝った」となると、ある程度の実績はありつつも「家族の助けがある」「普段の交流がない」などの理由で数値としては大幅に減少。金銭的な対価は、受ける側の約6割が「有料でいい」、手伝う側の8割方が「無料でいい」と回答した。

 まとめでは「地域に潜む『困り事』と『助け合いの力』の両方が見えたが、手伝う意欲が生かし切れず、ニーズが充足されていない」と指摘。「中山間地的な地域のつながりがまだ残された市街地。生活の利便性もある中で助け合いの気持ちがかなり埋もれているのはこの地域の強み」と分析した。

 同地区振興会の髙橋善昭社会福祉部長は「地域や隣近所のつながりがますます大事になる。助け合いの気持ちを生かせる環境づくりに努めたい」と意欲を新たにした。