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コラム 記者ワープロ

信念伝わる独自の作風 奥州文庫刀剣美術館「日本刀と木彫仏展」

(4/13)

特別展で日本刀と一緒に展示公開している仏師・故向山慶俊さんの木彫仏

 奥州市胆沢区南都田の奥州文庫刀剣美術館(高橋勉代表)は、特別展「日本刀と木彫仏展」を開いている。貴重な刀剣類と仏師による木彫作品を展示公開している。23日まで

 2016年6月にオープン後、約4カ月間の冬季休館を経て4月に再開し、同館2年目となる17年度最初の企画。同館で保管する刀剣類と富山県出身の仏師向山慶俊さん(故人)の木彫仏を組み合わせた。

 向山さんは1910(明治43)年生まれ。北海道で木彫を学び、宮大工職人・仏師として東京で弟子を育成しながら独自の作風を完成させ、81歳で亡くなった。今回の展示は区内に住む子息の申し出により実現した。

 展示作品は、米俵の上に立つ大黒天立像、聖観音菩薩(ぼさつ)立像、楊柳観音菩薩と龍(板額)、こま犬1対など11点。独学で厳しい修業を重ね、芸術を嫌って生涯職人を自任したという向山さんのこだわりが伝わる。

 刀剣類は、見事な装飾が施された金梨子地菊桐紋蒔絵鞘糸巻太刀拵(きんなしこぢきくきりもんまきえさやいとまきたちごしらえ)(江戸時代末期)の箱付きと、舞草森宗(もくさもりむね)(南北朝時代)の太刀という同館初公開2点を含む10点。

 併せて石川啄木の歌集「一握の砂」に収められた短歌「はたらけど はたらけど 猶(なお)わが生活(くらし) 楽にならざり ぢっと手を見る」など万葉仮名による自筆とされる巻紙の表装2点も展示している。

 別室に新たに設けた郷土の偉人資料展示室では、一般に知られる高野長英肖像画とは別に江戸開塾時代の27~35歳の若い姿を描いた掛け軸と原著の数々、斎藤實の手紙、後藤新平の扁額「寛而栗(ゆるやかにしておごそか)」など20点余りを公開している。

 今年度3、4回の特別展を予定する高橋代表(69)は「普段なかなか目にすることのない展示資料をぜひ多くの人に見てほしい」と話している。

 期間中の公開時間は午前9時~午後4時。入館無料。休館日はないが、来館する際は念のため同館=080(1694)1234=に問い合わせる。