一関・平泉

灰皿の中で奮闘中 シジュウカラが子育て 藤沢【一関】

大きく口を開け元気な鳴き声を上げる4羽のひなと親鳥
シジュウカラが巣を作り子育てをしているスタンド式の灰皿

 一関市藤沢町大籠の大籠キリシタン資料館(沼倉孝憲館長)の玄関にある灰皿にシジュウカラが巣を作り、4羽のひながかえっているのが確認された。職員は「なぜ、こんなところで」と不思議がりながら、巣立ちを楽しみにしている。

 巣が作られたのは玄関前に置いてあるスタンド式の灰皿。4月に吸い殻が周辺に散らばっていたりコケが中に入っていたりするのを職員が不審に思っていたところ、シジュウカラが出入りしていることが分かった。

 灰皿に張り紙をして来館者に注意を呼び掛けながら見守っていたが、5月末に親鳥の姿が見えなくなり、巣に残された8個の卵は6月になってもかえらなかった。

 しかし、巣をそのままにしていたところ再び親鳥が目撃されるよになり、卵が増えていることに気付いた。21日に鳴き声がして職員が隙間から中をのぞきこむと、4羽のひなの姿が見え驚いたという。

 周辺では通常、5月から6月にかけてが孵(ふ)化、巣立ちの季節で、親鳥は一時の“中断”を挟んだ1カ月遅れの子育てに奮闘中。沼倉館長は「親鳥が巣に戻らず一時は駄目かとも思ったが、ひながかえって良かった。無事に巣立ってほしい」と見守っている。

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