花巻

日本男子全勝初V 東アジアU―22ハンド 女子、韓国に力及ばず【花巻】

後半開始早々、ゴールを決める日本の安倍竜之介選手(右から2人目)=2日、花巻市総合体育館アネックス
気迫のディフェンスを見せる日本女子=2日、花巻市総合体育館アネックス

 第5回東アジアU―22ハンドボール選手権(東アジアハンドボール連盟主催)は最終日の2日、花巻市松園町の市総合体育館アネックスで男女の日本―韓国戦が行われ、日本男子は30―22で競り勝ち、4戦全勝で初優勝を飾った。女子は20―24で敗れ、2勝2敗で3位だった。

 全勝同士の優勝決定戦に臨んだ男子は牧野イサム、徳田新之介両選手(ともに筑波大)らのコンビネーションで序盤からペースを握ったものの、連係ミスなどから猛攻に遭い、拮抗(きっこう)した展開に。後半8分に同点に追い付かれたが、牧野選手のカットインや徳田選手の個人技などで再びリードを奪い、GK岡本大亮選手(トヨタ車体)の好セーブで反撃をしのいだ。

 女子は締まったディフェンスで競り合いに持ち込んだが、個々の能力が高い韓国に押し込まれ、10―13で折り返し。後半もシュートミスなどが響いて点差を縮められず、楠本繁生監督は「失点を25点以内に抑えられて手応えがあった一方で、攻撃面に課題が残った。次の大会に向けて修正したい」と敗戦を受け止めた。

 最終成績は男子が1位日本、2位韓国、3位台湾、4位中国、5位香港。女子は1位韓国、2位中国、3位日本、4位台湾、5位香港だった。

 ◇男子
日 本30(15-12 15-10)22韓 国

 ◇女子
韓 国24(13-10 11-10)20日 本

 

ホームの声援 後押し

 「JAPAN」のユニホームが躍動した。韓国の5連覇を阻み、初優勝した日本男子。4戦無敗の東アジア王者は、誇らしげに拳を突き上げてホームの大声援に応えた。

 序盤から攻撃の歯車がかみ合い、前半で一時9点をリード。しかし、後半を見越して盛岡市出身の安倍竜之介選手(国士舘大)ら先発メンバーを温存したことでリズムが崩れ、15―12と競り合ったまま折り返した。

 後半に入り、日本に流れを引き寄せたのは安倍選手。「ベンチから見て韓国ディフェンスに下がるところがあったので、入り込んでいった」と連続でシュートを決め、再び突き放す。さらにGKの岡本大亮選手(トヨタ車体)が相手の戦術を読んだキーピングで幾度となく決定機を阻み、じわじわとリードを広げた。

 1346人が詰め掛けた花巻市総合体育館。大歓声が好プレーを呼び込み、それがさらに会場を沸かせた。8点差をつけ、最後はカウントダウン。ホームの強みを生かした戴冠に、安倍選手は「点が決まるたび応援が盛り上がり、選手も乗っていった。韓国に勝てて自信が付いたし、上のチームに挑戦する可能性も見えた」と振り返った。

 ネメシュ・ローランド監督は試合後、日本開催のプレッシャーがあったことを明かしつつ、それを乗り越えた選手たちに対して「大きな将来性を見せてくれた。しっかり強化していけば東京五輪で日本を背負える」と称賛を惜しまなかった。

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