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地域医療へ大きな貢献 自治体立優良病院表彰 磐井、中部に栄誉【岩手】

総務大臣表彰の表彰状と盾を手にする県立磐井病院の加藤院長
全国自治体病院開設者、公益社団法人全国自治体病院両協議会会長表彰の表彰状と盾を手にする遠藤院長

 2017年度自治体立優良病院表彰(全国自治体病院開設者協議会、公益社団法人全国自治体病院協議会主催)で、一関市狐禅寺の県立磐井病院(加藤博孝院長)が総務大臣表彰に、北上市村崎野の県立中部病院(遠藤秀彦院長)が両協議会会長表彰に、それぞれ輝いた。地域医療の確保に重要な役割を果たし、経営の健全性も確保されている功績が認められた。

 両協議会会長表彰は経営の健全性や地域医療に大きく貢献している病院をたたえる制度。一方、総務大臣表彰は両協議会会長表彰の実績があり、累積欠損金がなく過去5カ年以上黒字決算であるほか、地域医療に果たす役割などを総合的に判断して決定される。

 県立磐井病院は、県内で15番目の総務大臣表彰受賞となった。1949年に両磐地域と周辺の地域医療を担う広域中核病院として設立され、2006年に現在地に移転開院。診療科数は21科、病床数は315床、職員数は正職員と臨時職員合わせて533人。

 両磐圏域の二次救急医療の大部分を担っているほか、同市花泉町の県立花泉地域診療センターを運営し、他の県立病院へ定期的に応援医師を派遣。がん診療と周産期医療の高度医療にも取り組み、県南・宮城県北の中核的な病院となっている。

 16年度には両協議会会長表彰を受賞しており、2年連続で地域医療への貢献や病院経営の健全性を維持していることが評価された形となった。

 加藤院長は「地域医療に対する職員のたゆまぬ努力に感謝する。これからも地域の皆さまに『なくてはならない病院』と言われるよう努力していく」と話している。

 県立中部病院は、県内16番目となる両協議会会長表彰を受けた。県立花巻厚生病院と県立北上病院が統合し、中部地域(花巻、北上、遠野、西和賀4市町)の広域基幹病院として09年4月に現在地に開院。診療・当直応援として近隣の医療機関に医師を派遣しているほか、地域内の医療機関と連携しながら地域医療確保に努めている。診療科数は24科、病床数は434床、職員数は正職員と臨時職員合わせて620人。

 前身となる二つの県立病院の統合によって経営の効率化が図られた一方、質の高い医療サービスの提供が可能となったことで、収支を示す経常損益は11~15年度まで5年連続で黒字を計上した。

 遠藤院長は「(表彰は)職員一人ひとりの努力のおかげ。今後も地域に必要とされる病院づくりに努める」と語った。

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