先輩の後追い日本一 珠算競技読上算小学生の部 小林拓史君(江釣子6年)【北上】
第36回全日本珠算技能競技大会(7月31日、東京都渋谷区)読上算競技第1部(小学生の部)で、北上市の第一珠算学校江釣子教室所属の小林拓史君(江釣子小6年)が優勝した。同教室から3年連続の快挙。小林君は全国大会初出場での日本一で「緊張したが、力を発揮できた」と喜びをかみしめている。
読上算競技第1部には全国から125人が出場。7~15桁の最初の出題は難問で、小林君ともう1人の2人に絞られた。2~5問目は両者譲らず、6問目で小林君のみ正解し決着がついた。
幼稚園年長組から同教室に通い、県大会などでは数々の優勝歴を誇る小林君だが、全国は初の舞台。2問目以降は「手が震えて緊張した」というものの、1問終えるごとに緊張をほぐし、ここ一番で集中力を発揮した。
同教室からは2015年に第2部(中学生以上)で白勢央樹君(現上野中3年)、16年に第1部で吉川光希君(現江釣子中1年)が読上算で優勝。小林君にとって読上算は一番得意な種目で、学年が一つ上の吉川君は目標とする先輩の一人でもあり「続いて優勝できればと思っていた」という。
週3回の練習のほか、家でもICレコーダーを使い時間の許す限り練習。水泳や英会話にも打ち込む。今大会前にも直前に水泳大会があったが、目標の日本一に向けてそろばんの練習を続け「優勝が決まり、すごくうれしかった」と喜びを語る。
第一珠算学校の谷地畝達也競技部長は「去年から実力も付き、全国一も十分狙える位置だった。かなり緊張したと思うが、その中できっちり決めてくれた」と評価する。
今大会では同教室から白勢泰基君(黒沢尻北小6年)、山本優菜さん(江釣子小5年)、吉川咲来さん(同)も読上算で2位。互いに切磋琢磨(せっさたくま)し、高め合ってきた。小林君は「仲間がいたからこそ頑張ってこられた」と率直に話す。
今後は東北大会や県大会などを控える。「優勝できたことを自信に、今年の残りの大会全てで優勝したい。中学生になってもそろばんを続ける」と意欲を見せている。