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紅ロマン1箱12万円 江刺りんご 盛岡市中央卸売市場 初競りで過去最高値【岩手】

1箱12万円の最高値が付けられた紅ロマンの初競り

 高級ブランドとして全国的に知られる江刺りんごの極わせ品種「紅ロマン」の初競りは21日、盛岡市中央卸売市場で行われた。最高値は前年より2万円高い1箱(32個入り、10キロ)12万円と、盛岡の市場では過去最高となり、幸先の良いスタートを切った。

 紅ロマンはシナノレッドとさんさを掛け合わせた品種で、2010年に出荷を開始した。甘味と酸味のバランスが良い爽やかな味わいと、極わせには珍しい真っ赤な色づきが特徴。現在は奥州市江刺区の約70戸で栽培している。

 JA岩手江刺によると、今年は5月上旬の低温や8月の日照不足により、成熟や収穫がやや遅れたものの、着色、食味ともに申し分のない出来という。

 初競りには1箱32~46個入りの紅ロマン111箱が入荷され、セレモニーでは同JAの小原武雄代表理事専務が「例年にない異常な天候となったが、農家の皆さんが丹精込めて栽培し、きょうの日を迎えられた。今後もジョナゴールドやフジの出荷があるので、今回の競りが幸先の良いものになれば」とあいさつ。

 卸業者が次々と手を挙げ、1箱3000~12万円で競り落とした。前年に続き最高値で落札したフルーツ・タケウチ(本社花巻市)の竹内伸幸常務取締役は「良いリンゴを作っていただいているので、今年も絶対に高値で買おうと思った。生産者の励みとなるよう、県内外の人においしさをアピールしたい」と話していた。

 同日は東京、大阪でも競りが行われ、最高値は東京が前年と同額の5万円(1箱32個入り)、大阪が過去最高の15万円(同28個入り)だった。紅ロマンは9月上旬まで1万箱の出荷を目指している。

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