発破音にびっくり 梁川トンネル工事現場 口内小児童が見学【北上】
県南広域振興局は23日、奥州市江刺区梁川-北上市口内町間の国道107号(仮称)梁川トンネル工事現場で、口内小学校(照井保則校長、児童49人)を対象とした現地見学会を開いた。児童たちは坑内にメッセージボードを貼り付け、工事の無事完成を願った。
2月に始まったトンネル工事は1022メートルのうち360メートルで掘削が完了。2018年2月の貫通、19年内の開通に向け工事が最盛期となる中、地元の子供たちの思い出づくりにと7月の梁川小に続き開催し、口内小からは全校児童と教職員が参加した。
同局土木部の担当者らが、「岩盤に専用の機械で穴を空け、火薬を使い岩を爆破させている」などと説明。児童らはトンネル内部に入り、メイン掘削機のドリルジャンボなどの大型機械、水漏れを防ぐ防水シート、トンネル内の空気をきれいにする集じん機などを目の当たりにした。発破掘削のデモンストレーションもあり、「ドンドン」と鳴動すると児童たちは驚きの声を上げていた。
児童はあらかじめ書いたメッセージボードを防水シートに貼り付けた。ボードには「応援してます」「トンネルでみんなが幸せになれますように」「工事頑張ってください」など工事関係者への激励や期待のほか「トンネルができると沿岸の人々はとても楽になると思います」「復興のためにトンネルを造っていただきありがとう」など、被災地復興と結び付けたものも多くあった。
佐藤宙哉君(3年)は「火薬を使って広げているのにはびっくりした」と語り、児童会長の佐藤啓太君(6年)は「(トンネルの完成で)沿岸の人たちが安心して生活できるよう願っている。工事頑張ってください」とお礼した。
メッセージボードは工事が進むとコンクリートで覆われ見えなくなるが、完成後もトンネルに残る。同部道路整備課の木村智課長は「皆さんのメッセージを大切に、安全に早く工事を終えたい」と約束した。
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