花巻

魅力、こだわり知って 食関連事業者 産地ツアー始まる【花巻】

佐藤ぶどう園で生産のこだわりなどを学ぶ産地ツアーの参加者ら

 花巻市と首都圏の食産業をつなげる「食の創り手の現場マッチング・PRプロジェクト」の産地ツアーが23日、1泊2日の日程で同市内で始まった。東京、大阪の食関連事業者ら8人が各地の圃場(じほょう)を訪問し、花巻産農産物の魅力や営農のこだわりに触れている。

 生産者と飲食関係者が相互理解を深め、ニーズに合った生産・販売活動を促進する市の事業で、首都圏側は料理人や流通業者、ケータリング業者、デザイナーらが参加。同プロジェクトに参加する市内生産者の農園や果樹園など2日間で9カ所を巡って主力品種や栽培管理、今年の出来について直接話を聞き、メニューへの活用や仕入れの可能性などを探っている。

 初日に訪れた同市高木の佐藤ぶどう園では、佐藤徹副代表(31)が収穫期を迎えた品種や商品の生レーズンについて紹介したほか、経営ビジョンや栽培の苦労を説明。今年の日照不足による色づきの影響や、将来的にワイナリーの開設を考えていることなども語った。

 参加者は1房の価格や出荷時期・規格、糖度、レーズンの製造工程について積極的に質問したり、写真やメモを取ったりして熱心に聞いていた。

 大阪市で日本料理店を経営する宮本大介さん(36)は「良い物を作り、多くの人に食べてもらいたいという岩手の農家の方の意欲を感じるし、互いに交流できる良い機会。お客さんに説明できるようなストーリー性がある生産物などは魅力的で、自分たちの発想でおいしく料理できればいいと思う」と語った。

 同プロジェクトの次回は10月25日に都内で収穫祭イベントを開催する予定で、ツアー最終日の24日は市内3カ所の圃場を訪問した後、JAいわて花巻総合営農指導拠点センターで同イベントに向けた計画や花巻の食文化の発信についてワークショップ形式で話し合う。

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