身近な物で一工夫 避難時の日用品 防災士が作り方指導【北上】
北上市のNPO法人いわてNPO―NETサポートが主催する防災講座は8月30日、同市大通りのおでんせプラザぐろーぶで開かれ、大船渡市の防災士新沼真弓さんが災害時に避難所で使える日用品を身近な物から作る方法を伝えた。
まちづくり活動を始めるきっかけや勉強の場にと2017年度から開いている「まちスタ塾」の4回目で、市内外の11人が受講した。
新沼さんは東日本大震災の経験から、食べやすく調理のいらない食品を製造する「乾燥フルーツComeCome」を起業し、防災士資格を取得。「今思えば津波の浸水域を歩いて避難するなど防災意識が低かった。自分のような間一髪の出来事がないよう役立つために勉強した」と振り返った。
着の身着のままで避難した際に不足しがちな衛生用品や生活用品を挙げ、新聞紙を折って作るスリッパや食器、レジ袋を活用したおむつなどを紹介。「作り方を覚えようとするのではなく、用途を思い浮かべて工夫することが大切」とアドバイスした。
参加者は実際に日用品を作り、折り目を増やしてスリッパの強度を高めるなど工夫していた。