一関・平泉

騎手の夢ここから 室根西小鈴木さん レース経て志新た【一関】

ジョッキーベイビーズ地区代表決定戦に初出場した鈴木さん。夢である騎手を目指して練習に励んでいる

 一関市大東町の風薫る丘みちのく乗馬クラブに所属する鈴木舞さん(室根西小学校6年)は、8月に福島県で開催された全国ポニー競馬選手権「ジョッキーベイビーズ」の地区代表決定戦に初出場した。全国出場は逃したものの、今回の経験をばねに夢である騎手になるため練習に一層力を入れている。

 鈴木さんはテレビの競馬中継で見た騎手に憧れ、小学4年で乗馬を始めた。放課後や休日を利用し週1、2回、同クラブでスタッフから指導を受けている。幼少期に実家でポニーを飼っていたこともあり、練習の合間には馬小屋の清掃や餌やりも率先してこなすなど、馬と過ごす時間を大切にしている。

 ジョッキーベイビーズは、全国7カ所で実施する地区代表決定戦を勝ち抜いた小中学生が東京競馬場を舞台に日本一を懸けて繰り広げる日本中央競馬会(JRA)主催のレース。今年の東北・新潟地区代表決定戦(8月19日、福島競馬場)には前日の技能審査を通過した鈴木さんを含む小学5年生~中学1年生の5人が決勝レースに出場した。

 直線250メートルを走る決勝レースで鈴木さんは、くじ引きで決まった普段乗り慣れない馬や長いコースでの走行に感覚がつかめず、5着という結果に。「普段の練習で長い直線を走ることがないので、ポニーのスピードについていけなかった」と語る一方、「勝てなかったのは残念だけど真っすぐなコースを速く走ることができて楽しかった。来年は落ち着いてできると思う」と結果を前向きに捉える。

 同クラブスタッフの廣野恵美さんは「限られた練習の中、本当によく頑張った。同じ夢を持った子たちと一緒に“人生の初戦”に臨むことができたのは良い経験になったはず」、小野寺正二代表は「感覚で行くタイプ。素質はもちろんあるし、騎手も夢ではない。ジョッキーベイビーズは中1までなので、来年も頑張ってほしい」とエールを送る。

 地区代表決定戦後も乗馬技術のレベルアップを目指し、脚や肘の使い方、手綱の扱いの習得に励む鈴木さん。「夢に一歩でも近づけるよう馬と息を合わせて頑張りたい」と、人馬一体での飛躍を誓う。

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