一関・平泉

復興へ祈り込め 三陸郷土芸能団体 中尊寺で舞奉納【平泉】

中尊寺金色堂前で踊りを奉納する南川目さんさ踊り保存会の会員

 平泉町の中尊寺で23日、東日本大震災から復興を祈念する「三陸郷土芸能奉演」が始まった。24日まで岩手、宮城両県の三陸沿岸に伝わる郷土芸能5団体が出演し、演舞を奉納する。

 初日は同寺本堂と金色堂前で、宮古市に伝わる南川目さんさ踊り、大槌町に伝わる城山虎舞が奉納された。

 このうち南川目さんさ踊りは、盆に庭先で踊って先祖の霊を供養するほか、地元神社の例大祭などで踊られる民俗芸能。園児を含む南川目さんさ踊り保存会(伊藤英昭会長)の会員21人が華やかな衣装を身にまとい、太鼓の音に合わせて輪になって舞い、境内ににぎやかな掛け声を響かせた。

 周囲には太鼓の音に誘われて多くの参拝者が集まり、夫と演舞を鑑賞した千葉県船橋市の横井憲子さん(67)は「なかなか見られない芸能を見る機会に恵まれた。小さい子供の踊りがかわいらしい」と見入っていた。

 同保存会事務局の佐々木幸子さんは、東日本大震災や昨年8月の台風10号による豪雨災害などを振り返り「しばらく時間がたつと寄り添ってくれた人の思いを強く感じる。支援してもらった分、できることを一生懸命やることで元気なことを伝えたい」と話していた。

 24日は行山流水戸辺鹿子躍(ししおどり)(宮城県南三陸町)、入谷打囃子(ばやし)(同)、津軽石さんさ踊り(宮古市)の3団体が奉演。時間は午前11時と午後2時から。

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