リンドウ新品種に期待 奥州・衣川 展示圃で見学会
県が育成したリンドウ新品種の現地見学会が25日、奥州市衣川区の展示圃(ほ)で開かれた。「いわてLB-5号」と「いわてLB-6号」の2品種で、ともに花が大きく、草姿が美しい。既存品種と合わせて秋彼岸需要期の安定出荷が期待されている。
二つの新品種は2018年度から全県で本格的に作付けが始まる予定で、種子供給の見通しが立ったことから、来年度の新規作付けの推進を目的に開催された。
生産者をはじめ関係者を合わせて約20人が参加。奥州農業改良普及センターと県農業研究センターの担当職員がともに15年に定植した2品種の展示圃での調査結果や品種特性などについて説明した。
「いわてLB-5号」は9月中旬、「いわてLB-6号」は9月下旬の開花で、県が育成した既存品種では9月中旬から下旬にかけて出荷量が手薄になる時期があった。このため、両品種の作付けにより彼岸需要期の出荷量の安定確保が可能になると考えられている。
草丈は「いわてLB-5号」が150センチほど、「いわてLB-6号」が160センチほどで、両品種は開花期と草丈以外はほぼ特性が同じ。既存品種「いわて夢みのり」に比べて花が大きく、上から下までの咲きそろいも良好で、上部の葉が垂れずに上向きなことからスマートな草姿で花が一層目立つ。
圃場主の鈴木喜一さん(54)は「ボリュームがある。束ねると紫色が映える。草丈が高いため、風対策がポイント。期待できる品種で、来年から切り替えたい」と話している。