声からし最後の攻防 あす投開票 3区 衆院選いわて
小沢氏 選挙区入りし本格遊説
藤原氏 総決起大会でスパート
第48回衆院選は22日投票が行われ、即日開票される。公職選挙法改正に伴い、新たに設けられた岩手3区には、自由党代表で無所属の小沢一郎候補(75)、自民党公認の藤原崇候補(34)=公明党推薦=の前職2人が立候補し、最終盤の攻防を繰り広げている。20日には小沢氏が選挙区入りし本格的に遊説を展開。一方の藤原氏も花巻市を回り、夜には総決起大会を開くなど、両陣営は追い込みに全力を傾けている。選挙戦最終日の21日は互いに選挙区内をくまなく巡り「最後のお願い」を訴え、12日間の舌戦を締めくくる。【2、4面に関連、3面に公約】
小沢候補は、13日に続いて2度目の選挙区入りとなり、奥州、平泉、一関各市町の12カ所で街頭演説を行った。このうち一関市石畑のいわて生協コープ一関コルザ前での演説には、勝部修市長も駆け付けた。
マイクを握った小沢候補は「アベノミクスの成果は、一体国民に何をもたらしたか。自由競争第一主義のこの政策は、世界の中で最も平等な国であるといわれるこの日本の社会を格差の大きい社会に変えてしまった」と安倍政権を批判。国際リニアコライダー(ILC)の誘致にも触れ「安倍政権で4年経過したが、現実に何も進展していない。政府が本気になってやる気にならなければ、この基礎的な技術開発というのはできない。そのためには政治そのものの考え方を変えなければならず、それは政権交代だ」と訴えた。
最終日の21日も候補自身が西和賀町から北上市、花巻市、金ケ崎町を回り、奥州市の事務所前で最終の演説を行う。
藤原候補は、16日からは胆江、北上、一関など地区単位で重点的に企業訪問や街頭演説を行っており、20日は花巻を回った。花巻市上町のマルカンデパート前の街頭演説には、中谷元・元防衛相も応援に入った。
雨の中で演説に立った藤原候補は「2期5年議員を務めたが、まだまだ歩き足りない。地方の声を国に届けて地方を活性化しなければならない。岩手は小選挙区で定数が1人減り、地方の苦しい状況を国に届ける必要がある」と強調。「地方はインフラも生活も苦しい状況が続き、高齢化で多くの人が日常生活を普通に送れないときが来るかもしれないが、生まれた地域で豊かな暮らしができることが理想だ。県南地域が連携を取れば、盛岡や仙台にも負けないほど発展する可能性がある。20年、30年かけて地域、岩手のために頑張りたい」と力を込めた。
最終日の21日は、選挙区内の全域を回った上で、北上市の事務所前で打ち上げる。
最終盤を迎え、両陣営はさらなる票の上積みに躍起となっている。分刻みの候補者遊説日程を組んで有権者に支持を訴えており、最後まで力を尽くす構えだ。