県内外

高校生12人、雲南省へ 県の派遣26日から 知事に抱負語る【岩手】

達増知事に雲南省派遣に向けた抱負を語る高校生

 県が中国雲南省に派遣する県内の高校生12人は23日、県庁の達増拓也知事を表敬訪問し、それぞれの抱負を語った。一行は26日に出発し、11月4日まで現地の中学生やホストファミリーらと交流を深める。

 県は2013年に同省と締結した友好交流協力協定に基づき、15年から青少年の相互派遣交流を実施。17年度は7月に同省の青少年訪問団が来県し、学校訪問や沿岸被災地の視察、平泉町の観光などを行った。

 今回派遣される県内の高校生は男子2人、女子10人。県庁を訪れた生徒らは、達増知事に中国語で「カラオケが好き」「17歳の高校生です」などと自己紹介した。

 達増知事は自身の海外留学経験などを振り返りながら、「自分を成長させるため、(雲南省での)一つ一つの機会を生かしてほしい。皆さんの成長が岩手にとっての財産になる」と激励した。

 一行は滞在先のホストファミリーと交流するほか、雲南大附属中学校への訪問や、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産に登録されている石林の視察、伝統の絞り染めの見学などを通じ、異文化に親しむ。

 中国への訪問は初めてという一関一高2年の遠藤成実君(17)は「同世代との交流や、食べ物を味わうのが楽しみ。工業関係の進路を希望しているので、現地の企業の実情についても学びたい」と語っていた。

達増知事はあすから

 現地事務所設置へ向け 県は23日、達増拓也知事が25~29日に、中国雲南省の昆明市と上海市を訪問すると発表した。2018年4月をめどに雲南省に設置を検討している交流拠点「岩手県雲南事務所」の協力要請や農業シンポジウムへの出席などを踏まえた友好交流の強化を確認する。

 県は、雲南省と友好交流協力協定締結後、経済、農業、青少年の各分野の交流を図っている。さらなる相互交流の拠点として、新たに雲南事務所を設置する。

 今回の訪問目的は、雲南省人民政府訪問を通じた県と雲南省との友好交流の促進をはじめ、雲南事務所設置に向けた関係機関との連携強化、「雲南省・岩手県農業シンポジウム」や県青少年訪問団友好交流懇親会などの相互交流事業への出席などとなっている。

 新たに設置を予定している雲南事務所について達増知事は「包括的かつ丁寧できめ細かい友好交流協力を雲南省と進めることで、中国全体や南アジアに岩手をアピールする拠点にしたい」としている。

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