研究、熱意も伝達 反応工学部会シンポ ポスターセッション 千田勤さん(一関高専)優秀発表賞
化学工学会主催の第49回秋季大会の反応工学部会シンポジウムポスターセッションで、一関市の一関工業高等専門学校の千田勤さん(専攻科物質化学工学専攻1年)が優秀発表賞を受賞した。一関高専の学生の受賞は2年連続。千田さんは喜びに浸りつつ勉学に励んでいる。
同大会は9月20~22日に名古屋大東山キャンパスで開催。ポスターセッションには大学院生を中心に約40人が出場し、自分が進めている研究内容を英語表記のポスターにまとめ、内容を発表した。
千田さんの研究テーマは「メカノケミカル法で調製したMgO-ZrO2触媒によるバイオディーゼルの合成」で、メカノケミカル法で調製した酸化マグネシウム(MgO)と二酸化ジルコニウム(ZrO2)の複合触媒を用いてバイオディーゼル合成するという内容。実験の結果、MgO-ZrO2は、MgOを触媒としたのと同等の触媒活性を生み、さらに固液分離特性にも優れていることを示した。
福村卓也准教授のサポートを受けながら6月ごろからポスター製作に取り組んだ。出場者のほとんどが大学院生の中、内容を説明する口頭発表で唯一、英語で発表するなど高いプレゼンテーション能力も見せた。
千田さんは「大学に比べて高専は機器も、予算も少ない。それでも地道に研究を重ねれば、認めてくれるということが分かった。受賞でこれからも頑張ろうという気持ちになった」と喜びを語る。
福村准教授は「イラストを使って誰でも分かりやすい内容にまとめてあり、(千田さんの)熱意も伝わってくる。受賞は他の学生にもいい刺激を与えるはずだ」と頑張りをたたえている。