一関・平泉

583系 新車両デビューへ 鉄道模型製作、高専学生 文化祭で走行会【一関】

高専祭に向け、583系の製作を進める一関高専の学生

 乗用鉄道模型の製作に取り組む一関工業高等専門学校の学生有志でつくる5インチゲージプロジェクトは、一関市萩荘の同校で開かれる第54回高専祭(4、5日)で展示走行会を実施する。3回目となる今年は2015年に製作した「ED75形」に加え、「583系」を新たに走行させる予定で、学生たちは本番に向けてラストスパートを掛けている。

 同プロジェクトのメンバーは1~5年生10人。15年に製作したED75形は3両編成で、モーターを動力とし、8人ほどが乗車可能となっている。平均時速は5、6キロで、学生が運転士を務め、改造した市販のゲーム用コントローラーで運転する。

 製作を進めている583系は、4月に引退した特急形寝台電車583系をモデルにしたもの。2両編成で、全長約3・4メートル。1両に2台のモーターを搭載したほか、アルミフレームを骨組に使用。坂道を苦手としていたED75形の反省を踏まえ、動力のパワーアップと軽量化を図っている。

 同校では急ピッチで583系の製作作業が進められており、学生たちは塗装や組み立てなど役割を分担しながら車両を作り上げている。

 同プロジェクトの代表で、発起人である立野嵩陽さん(機械工学科5年)は、今年の高専祭をもって引退。立野さんは「去年は風の影響などで乗客数が伸びなかった。今年は新たに車両が増えるので、多くの人に乗ってほしい」とラストランに気合を入れる。

 新代表で、583系の設計を担当した西川航史さん(同3年)は「車両の高さを低くして小さい子供でも乗りやすくなっている。(立野さんには)お世話になったので、最後は良いイベントにしたい」と話していた。

 乗車は1回100円。会場は同校の駐車場で、1周(約100メートル)のコースを走行する。高専祭は両日とも午前9時から開かれる。

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