一関・平泉

油流出、拡大止めろ 北上川水系 汚濁対策連上流支局 一関で事故想定し訓練

一関市で行われた油流出を想定した対策訓練

 北上川水系水質汚濁対策連絡協議会上流支局の水質事故対策訓練は6日、一関市狐禅寺の北上川学習交流館あいぽーと周辺で行われた。関係者85人が参加し、油流出などの水質事故に備え、オイルフェンスや土のうを使った被害の拡大防止対策に理解を深めた。

 同訓練は、国、県をはじめ、流域市町や消防、水道、河川維持工事などの関係者を対象に、盛岡、水沢、一関の岩手河川国道事務所、出張所の持ち回りで行われている。

 今回の訓練では、pH(水素イオン指数)を調べるパックテストや試験紙を使った水質評価の方法、事故種類の見分け方など水質事故に関する情報を学んだ後、会場を前堀排水樋門下流に移して実地訓練が行われた。

 訓練は「市道でトラックが横転し軽油100リットルが水路に流出。樋門上流で油膜、油臭を確認したが、磐井川への流出は確認されていない」と想定し、河川維持工事業者がオイルフェンス設置と土のう積みを行った。

 オイルフェンス設置で作業員は、岸に止めぐいを打ち込み、川幅に合わせてオイルフェンスを設置。さらに油を取り除くための吸着マットを広げた。「フェンスの端が浮かびやすいことから土のうなどを使って止める」などをポイントとして挙げていた。

 参加者は、作業の手順などを撮影しながら見学していた。水路などで有効とされる土のう積みについても熱心に作業を見守っていた。

 同河川国道事務所によると、2017年は9月末現在で59件の通報があったという。

 例年、暖房器具を使うこれからの季節はホームタンクからの流出事故が増えるといい、給油作業での注意を呼び掛けている。

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