笑顔で接客「いらっしゃい」 前沢小児童があきんど体験【奥州】
奥州市前沢区の三日町商店街で11日、前沢小学校5年生113人があきんど体験に取り組んだ。出店業種ごとに役割分担して集客に声を張り上げ、笑顔で接客して商売の苦労の一端に触れた。
前沢商業振興会と三日町下商店振興会、同校主催で2001年から継続。10月下旬に区内6事業所を見学し、接客研修を経て本番に臨んだ。
出店は魚、肉、野菜、パン、花、乳製品、菓子、総菜の8業種・16店舗。商店の空きスペースなど7カ所に分散し、手作り看板を掲げて「いらっしゃい」「買ってって」などと元気な声を響かせた。
1店舗を6~8人で運営して商品を勧めたり、会計をしたりした。学校体験田で収穫したもち米も自分たちで考えたキャラクターの折り紙を付けて販売した。お楽しみ袋のPRに声をからした千田怜美さんは「家が揺れるくらい大きな声を出すように教えられた。お客さんがいっぱい来てくれてうれしい」と笑顔だった。
同区生母の後藤悦子さん(70)は「孫が頑張る姿を見に来た。事前の準備から一生懸命だったので貴重な経験になる」と喜んだ。学年主任の菊池阿津子教諭は「商業活動を学びながら物を売る大変さを肌で感じてくれれば」と話した。
「商品がどう作られるのか」「販売時の工夫」「前沢の特産品」など個々にテーマを設定し、仕入れから携わって流通や商品への理解、商店とのつながりを重視。商店街側も豚汁振る舞いや協賛セールで応援した。