奥州・金ケ崎

畜産モーッと知って 胆江地域農家女性 伊手小6年生に牛講座【奥州】

畜産農家による講話を聞いたほか、奥州牛を使った肉巻きおにぎり作りにも取り組んだ伊手小の6年生

 胆江地域の畜産農家女性による奥州金ケ崎モーモーレディスの会(菊地美代子会長)は「モーッと知りたい!食べたい!牛講座」を14日、奥州市江刺区の市立伊手小学校で開催した。6年生11人が肥育農家の女性による講話に耳を傾けたほか、牛肉を使った料理を作り、畜産業への理解を深めた。

 菊地会長(72)=同区岩谷堂=ら同市の会員13人が訪問。夫婦で肥育に取り組む及川光子さん(48)=同市前沢区白山=が、繁殖農家で誕生し、競りに出されて肥育農家で育ち、出荷後にと畜場での食肉処理などを経て食卓に並ぶまでの牛の一生を紹介した。

 牛肉の値段が豚、鶏と比べて高い理由にも触れ「牛は1回に1頭しか生まれないし、2年半は世話をしないといけない。子牛(の値段)も100万円近く、餌も何十万円という金額になるので、皆さんの口に入る時にはどうしても安くならない。買ってもらえれば、私たちは頑張っていい肉を作りたい」と説明。児童から仕事のやりがいについて尋ねられると「共進会で私が育てた牛が入賞したこと」と答えていた。

 講話後には、児童が同会で開発した牛肉巻きおにぎりの調理を体験。菊地会長らの手ほどきを受け、白ゴマなどを混ぜて俵型に握ったご飯に、片栗粉をまぶした奥州牛のもも肉を巻き付けて焼き上げ、昼食時にみんなで味わった。

 佐藤勇誠君(12)は「働いている人がいろいろな手間をかけて牛を育てているから、おいしくて(値段が)高いんだと思った。これから食べるときには、生き物にも作った人にも感謝をしたい」と語っていた。

 同会は奥州市と金ケ崎町の繁殖、肥育、酪農の畜産農家女性28人で組織し、地元ブランド牛肉の消費拡大などに取り組んでいる。牛講座は2016年に同校6年生を対象に初めて実施し、今回で2度目。

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