両地区の絆 いつまでも 東和・浮田と大船渡・崎浜 交流10周年でイベント【花巻】
花巻市東和町浮田地区と大船渡市三陸町崎浜地区の交流10周年を記念した伝統芸能鑑賞交流会は18日、花巻市東和町の中内公民館で開かれた。三陸の海産物と東和の農産物を持ち寄った参加者が花巻農高生の鹿(しし)踊りと、同町田瀬の児童による「こども太鼓」を堪能。楽しいひとときを過ごし、両地区の絆を強めた。
両地区は2008年から相互交流を続けており、農水産物のやり取りを絡めたイベント参加などを継続。東日本大震災の発生後は、追悼行事や崎浜地区のコミュニティースペース「浜らいん」落成式に浮田地区代表らが出席するなど、年を追うごとに結び付きを強めている。
同日は10年の節目を祝おうと、東和町の浮田・崎浜地域振興協議会(千葉哲世会長)が主催。東和の手作りみそや崎浜の塩蔵わかめなどが並ぶ会場を、花農高鹿踊部の22人、清流田瀬こども太鼓の児童ら18人が演舞と演奏で盛り上げた。10年間の交流を伝える写真展示も併催され、懐かしそうにながめる住民の姿も見られた。
千葉会長(75)は「よく10年も続いたと思う。これからも欲張らず、お金のかかることはせず、やれることをやるだけ」と感慨深げ。カキ400個と塩蔵わかめ100袋を持参した崎浜公益会の中嶋幸平会長(三陸町越喜来、59)は「神楽や人形歌舞伎の披露、鉛温泉スキー場体験など、たくさん企画していただいた。浮田の皆さんの支えがなかったら10年も続かなかった」と振り返り、さらなる両地区の交流推進を思い描いていた。