箸止まらぬ山里の食 大東・京津畑 240品並べ文化祭【一関】
山里ならではの郷土食で毎年愛好者を迎えている京津畑まつり「食の文化祭」(実行委主催)は19日、一関市大東町中川字上ノ山の京津畑体育館で開かれた。17回目となる今回は「山里の郷土食、魅力再発見、ぬくもりと笑顔で明日の元気!」をスローガンに掲げて約240品を取りそろえ、市内外から詰め掛けた来場者が舌鼓を打った。
山里の食文化を掘り起こし、次世代に伝承するとともに、地域の元気づくりを目指して1997年から開催。興田地区振興会、興田食改協、千厩高校生産技術科、興田小学校、興田中学校などが協力した。
会場には郷土料理が展示され、来場者に果報団子や山里の甘酒が振る舞われた。秋祭りステージでは地元の京津畑神楽一座や舞踊の穂玖扇志誉舞(ほくせんゆほま)さん、オキタブルージーンズ、民謡・演歌歌手の井上ゆかりさんらがにぎやかなステージを繰り広げた。
バイキング形式の大試食会の開始が告げられると、来場者は一斉にお目当ての皿に殺到。昔ながらのおもてなし料理、雑穀料理、建部清庵の四木一草にちなんだ摘み草料理などのほか、アイデアを生かしたオリジナル料理やお菓子に次々と箸が伸び、瞬く間に皿が空になっていった。
町内から訪れた小山二三枝さん(57)は「来るようになって3年目だが、どの料理もおいしいので毎年楽しみにしている」、家族でゼンマイの煮付けやワンタンなどを味わった千葉星空君(萩荘小学校6年)は「同じ食材でもいろいろな味付けがあって、おいしかった」と喜んでいた。
伊東鉄郎実行委員長は「雪が降ったので客入りが不安だったが、今年も多くの人に来てもらいほっとした。たくさんの人に郷土の味を知ってほしい」と話していた。
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