花巻

下ノ畑 笑顔も豊作 笹間第二小児童ら白菜収穫【花巻】

下ノ畑で収穫した白菜を手にして喜ぶ笹間二小の児童

 花巻市立笹間第二小学校(大越千晶校長)の全校児童20人は21日、同市桜町にある宮沢賢治自耕の地「下ノ畑」で育てた白菜を収穫した。北上川沿いに位置する畑は10月に発生した台風21号による河川増水で浸水し生育が心配されたが、大きくなった白菜を手にし児童から笑みがこぼれた。

 下ノ畑での栽培は賢治が育てた白菜の品種が縁となり、仙台市の「食の学人の会」(高橋信壮代表)が実施。地元の宮沢賢治「下の畑」保存会(菅野将勝会長)が栽培指導などを担っている。

 広さ約24アールの畑は雪解け水でぬかるみ、児童は慎重に足を踏み入れ作業。両会の関係者に指導を受けながら丸々と太った白菜を選び、横倒しにして包丁で切断すると、両手で抱え上げて「大きい」と歓声を上げた。

 同校では、賢治の詩「白菜畑」に登場する芝罘(チーフ)白菜が現在普及している松島新2号などの「仙台白菜」の原型であることに着目し、総合的な学習の時間で学んでいる。花巻市横志田の同校向かいのイオン農場で賢治ゆかりの白菜を育てて販売も体験。今年は賢治が育てた下ノ畑での苗植え、収穫にも取り組んだ。

 保存会の菅野会長(78)は「浸水の影響で昨年より一回り小さい白菜となったが、子供たちが喜んでくれて良かった」と語り、作業を見詰めていた。

 収穫した白菜は児童が自宅に持ち帰るほか、給食で味わう予定。鈴木忠尚君(4年)は「大きい白菜が取れたのでうれしい。漬物や鍋にして食べたい」と笑顔で語った。

 同日は市立南城小の5年生70人も収穫した。

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