祭りの行列活写 最優秀は浅川さん 束稲山麓地域写真コン【平泉】

束稲山麓地域世界農業遺産認定推進協議会(会長・青木幸保平泉町長)が公募していた「束稲山麓地域写真コンクール」の入賞作品が決まった。最高賞の最優秀賞には奥州市水沢区の浅川義廣さん(73)の作品「畦道(あぜみち)を行く祭り太鼓」が選ばれた。最優秀賞を含む入賞作品は同地域の世界農業遺産や日本農業遺産認定の申請書、広報紙、PRパンフレットなどに使用される。
束稲山麓地域の農業システムの世界農業遺産認定を契機とした地域活性化に取り組む県と一関市、奥州市、同町の官民団体や有識者で組織する同協議会が、地域の魅力発信を目的に実施。6月1日から10月31日まで農業や伝統文化、自然、景観など「束稲の魅力を発信する写真」というテーマで募集したところ、3市町を中心に県内各地から88点の応募があった。
11月15日に町役場で審査会を開催。青木町長ら同協議会委員4人による審査で最優秀賞1点、優秀賞3点、入選5点、佳作10点を選考した。
最優秀賞に輝いた浅川さんの作品は、奥州市前沢区生母地区の月山神社例大祭が題材。整備された農地や樹木を背景に祭りの行列が厳かに進む光景を写した。
知人から聞き、4、5年ほど前からこの例大祭の撮影を重ねてきた浅川さんは「少子化で継続が懸念されるが、昔ながらの情緒が感じられる祭り。残していかなければならない」と語る。審査に当たった青木町長は「美しい農村風景と共に先祖代々守られてきた伝統的な行事を次の世代にもしっかりと伝えていかなければならないと思わせるような素晴らしい作品」と講評した。
表彰式は今月2日に開催された束稲山麓地域世界農業遺産シンポジウムの開会行事の席で行われた。優秀賞以下の入選者は次の通り。(敬称略)
▽優秀賞=髙橋弘(花巻市)「あじさいの森」、髙野和子(北上市)「月山神社例大祭」、藤江健一(一関市)「日暮れる桜の森」
▽入選=穂積昭穂(一関市)足利義信(同)中田丑五郎(紫波町)小野寺良忠(盛岡市)伊藤利喜雄(一関市)
▽佳作=伊藤一好(一関市)浅川隆光(奥州市)山平功二(平泉町)河東田康昭(奥州市)佐川勝朗(同)木村東仁(一関市)髙橋えり奈(平泉町)佐藤功(奥州市)及川勇治(金ケ崎町)及川文夫(奥州市)