花巻

配布初年で907枚 マンホールカード 市、観光誘客も期待【花巻】

花巻市で無料配布しているマンホールカード。1年間で907人が入手した

 花巻市は、下水道用マンホールのふたをカード化した「マンホールカード」の年間配布実績をまとめた。2016年12月1日の開始から1年間の配布枚数は907枚。本県で導入するのは3自治体とまだ少ないが、同市では下水道事業の周知や観光誘客の効果に期待している。

 同市は、県内の自治体に先駆けて昨年12月から配布を開始。市のマンホールのふたは、郷土ゆかりの偉人・宮沢賢治の作品にも描かれた民俗芸能「鹿(しし)踊り」と、秋の風物詩として菊花をあしらったデザインが特徴。カードは導入時に4000枚を用意し、原則1人につき1枚を無料配布している。

 市下水道課によると、今月1日までの年間実績は907枚。配布したのは市内の222枚に対し市外は685枚。市外のうち県外は526枚を数える。郵送で配布していないため、市役所(同市花城町)を訪れた人に直接手渡している。

 カードは縦8・8センチ、横6・3センチ。マンホールのふたをコレクションできるとして国土交通省や日本下水道協会などでつくる「下水道広報プラットホーム」が企画。下水道への関心や普及につなける狙いも込められている。昨年4月1日に28自治体、30種類で始まり、今月9日現在で全都道府県の275自治体が導入し、293種類のカードを配布。本県では花巻のほか、今月9日に釜石市と九戸村が始めた。

 花巻らしいデザインが施されたご当地カードは、入手するには足を運ぶ必要があるため、全国のコレクターが花巻を訪れるなど観光効果も見られた。また、場所の緯度・経度が表示され、実際に見に行くこともできる。同課の多田弘市課長は「全国のコレクターが足を運ぶなど花巻への観光面に効果があった。今後も花巻の発信につなげていきたい」と話している。

 配布場所は、平日が市役所新館2階の同課(午前8時30分~午後5時15分)、土日・祝日が市役所本庁舎警備員室(午前9時~午後5時)。ただし、12月29日~1月3日を除く。

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