一関・平泉

いわにちリビングun特集:くらしを楽しくプロジェクト

左から「裁縫箱3点セット」(1000円※糸などは含まれません)、「名刺・カードケース」(300円)、「はがき・年賀状ケース」(下・500円)と「名刺・カードケース」(上・300円)、「ペン箱」(500円)、「ティッシュボックス」(750円)。さまざまな質感や上品な色彩が目を楽しませてくれる

身近な暮らしに、住んでいるまちに。
“あったらいいな”の思いからすてきなモノ、コト、場所が生まれています。

貼箱工房Forest レトロ感と紙のぬくもり 化粧箱の魅力を発信

#金森紙器 #1個から受注製造 #箱好き女子 #創業100年

 色とりどりの紙を貼った「化粧箱」が人気を集めている。箱を作っているのは一関市にある「貼箱工房Forest(フォレスト)」。伝統的な和柄から、ユニークなイラストまで、カラフルで楽しい“ハコ”が身近な暮らしに彩りを添えている。

 同工房は、菓子箱や贈答品用の紙箱を作る「金森紙器」内で始まった新プロジェクト。作業場で出る「端紙」を活用したり、さまざまなテイストの化粧紙を取り寄せたりして、カードケース、はがきケース、裁縫箱、ティッシュボックスなどを作っている。好きな紙を選んでもらい、希望のサイズの箱を作る「オーダー箱」は1個から受け付けている。

▲金森敬一さん

 工房始動のきっかけは昨年春、取引のある陶芸作家に誘われてクラフトイベントに出店したこと。「箱だけが売れるのかどうか」と半信半疑だった社長の金森敬一さんだが、「かわいい」「こうやって使いたい」など来場者に大好評。「“箱好き”なんです、という女性がたくさんいたのに驚きました」。これを機にイベント出店が続き、かわいい紙箱と“箱屋さん”の存在が広まっていった。

 大正期に創業し100年の歴史を誇る同社。社員5人の家族経営で、工房の箱はスタッフがアイデアを出し合って企画する。紙を貼って仕上げるのは一箱一箱すべて手作業。だからこそ、希望通りのサイズと個数に対応できるという。工房を始めたことで「箱のこと、会社のことを知ってもらえたのがうれしい」と金森さん。「こんな箱はどうか」といったアイデアやリクエストも多数寄せられ、「箱にはいろいろなタイプがあるので、ニーズに合わせて今年はもっと商品を増やしてみたい」と意気込んでいる。

 「積んで置いておくだけで絵になる」など、生活用品というよりは、ちょっとレトロな雑貨感覚で楽しまれている化粧箱。入れ物として、インテリアのアイテムとして、雑貨として。素朴なぬくもりを醸す紙箱にはいろんな魅力が入れられる。

金森敬一さん 菓子箱や贈答品の箱などを作る有限会社金森紙器代表取締役。大学卒業後に入社、2016年に4代目社長に就任。54歳。

project1 地元アーティストとコラボ 一関市在住のイラストレーター戸田さちえさんの呼び掛けで地元のアーティストとコラボレーションした箱。昨年8月には作家ら4人と「85・ハコ・はこ・箱」展を開催し話題に。

project2 クラフトイベントに出店 昨年4~5月に一関市東山町で開かれた「うれし市」を皮切りに、さまざまなクラフトイベント、マルシェに出店。「いろいろな人の声が聞けてありがたい」と妻の金森京子さん。

project3 店舗もオープン 「イベントに行けなかったが箱が見たい」という声に応え、物置を店舗に改装。店内にはさまざまな色や模様の箱が並び、目移りすること必至。端紙も販売。

Data
住 一関市田村町2-28
電 0191・23・2860
営 13時30分(土曜は13時)~18時
休 日曜、1月1~3日

momottoメモ

いわにちリビングun特集:くらしを楽しくプロジェクト

【一関市】貼箱工房Forest
レトロ感と紙のぬくもり 化粧箱の魅力を発信
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