水かけ祭り360年祭 大東・大原保存会 来月開催へPR【一関】
一関市・大東大原水かけ祭り保存会(鈴木功会長)は、2月11日の祭り開催に向け、PR活動に取り組んでいる。「360年祭」と銘打った今回は記念行事などを予定しており、鈴木会長は「長年続けてきた祭りの価値を再認識する機会にしたい」と意気込んでいる。
祭りは明暦3(1657)年の「明暦の大火」を受け、火防祈願と火防宣伝を兼ねて始まったと伝えられる。「天下の奇祭」と称し、裸の厄男たちと振り袖にすげがさ姿の少年による加勢人(かせっと)が町内を走り抜け、沿道から清め水を浴びせて火防や厄落としを祈願する。2017年は市内外から282人の裸男が参加。同年4月には県無形民俗文化財の指定を受けた。
祭りを前に、来月4日には「大東大原水かけ祭り360年祭・県無形民俗文化財指定記念式典」を大原市民センターで開催。県文化財保護審議会の山本玲子委員が記念講演し、祝賀会も行われる。
B1判のPRポスターを例年通りJR東日本の各駅などに張り出すほか、初の試みとして年末年始は都営地下鉄線20駅にも掲示。新たにのぼりを製作した。
裸男の参加は、今月23日から受け付けを開始する。鈴木会長は「これまで受け継いできた祭りを継続していく意味について、地元の人に考えを深めてもらいたい」と話している。
祭りに関する問い合わせは、同保存会事務局を置く大原市民センター=0191(72)2282=まで。
一関市は、同市大東町大原地内の国道343号沿いに設置しているPR看板「天下の奇祭 大原水かけ祭り」を新調した。看板は、てっぺんに祭りのキャラクター「裸のだいちゃん」「加勢人かっちゃん」を掲げ、祭りの名前と県無形民俗文化財、文化財愛護シンボルマークがプリントされた特大サイズ。建て替えは約20年ぶりで、内陸部と沿岸部を行き交うドライバーらに祭りを周知している。