奥州・金ケ崎

前沢に残る賢治の足跡 文化保存推進協 説明板で歴史紹介【奥州】

上野原分館敷地内に設置された「宮沢賢治と前沢」説明板に見入る鈴木会長(左)と保科承家さん

 郷土の歴史文化保存推進協議会(鈴木秀悦会長)は、「宮沢賢治と前沢」の説明板を奥州市前沢区字養ケ森の前沢地区センター上野原分館敷地内に設置した。大正期、保科弥作(故人)が行った上野原地区の開墾地に稗貫農学校教師時代に足を運び、一関市東山町にあった東北砕石工場の技師時代にも訪れていた賢治と前沢との歴史的なつながりなどを紹介している。

 同協議会では前沢の貴重な歴史文化を広く発信していくことを目指し、2013年度から16年度までに郷土の史跡や遺跡、文化財などに関する説明板を7カ所に設置。今年度は、賢治と前沢の歴史について知ってもらうため、市の市民提案型協働支援事業の補助金制度を活用し、上野原地区内に設けた。

 説明板は高さ約2・2メートル、板部分は縦約0・9メートル、横約1・2メートル。文面は鈴木会長(75)=同区白山字保志場=がまとめ、市教委歴史遺産課職員の監修を受けた内容といい、大正期、教師時代の賢治が上野原の開墾地を見学に来訪したことや、1931(昭和6)年に東北砕石工場の技師として前沢の米穀商らを数回訪れ、冷害に強い米「陸羽132号」の普及や土壌改良、肥料設計を指導したことを紹介している。

 併せて、1920(大正9)年に入植し、北海道式の馬耕機を用いるなど、時代の先端を行く手法で開拓を軌道に乗せ、後に「上野原開拓の父」とも呼ばれる保科の取り組みにも触れた。

 18日に現地で設置作業が行われ、鈴木会長と、保科の孫の保科承家さん(70)=同区字狐石=が立ち会った。承家さんは祖父の功績が記載されたことに「私としてもありがたい」と語り、鈴木会長は「賢治が前沢の農業発展に少なからず影響を与えたのは事実。保科弥作のことも知ってもらえれば」と願いを込めた。

 同協議会では関連事業として、20日午前10時から同区字七日町裏の前沢ふれあいセンター2階研修室で新春講演会を開催。賢治と前沢をテーマに三浦辰郎さん(同区生母)が語る。聴講無料で、事前申し込み不要。

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