地域に根差し1世紀 求められる医療今後も 一関病院 節目祝い飛躍期す
特定医療法人博愛会が運営する一関病院の創立100周年記念式典は10日、一関市山目のベリーノホテル一関で行われた。関係者が1世紀にわたって地域医療に貢献してきた歴史を振り返り、住民から信頼される拠点病院であり続けるよう、さらなる飛躍を期した。
職員や地域の医療関係機関・団体、行政などから約200人が出席。
佐藤隆次理事長兼院長は「この1世紀は数多くの先人たちが脈々と地域の医療に尽くしてきた道のりで、病院の歴史と一関の歴史は重なるところが多い。医療や介護を取り巻く環境は目まぐるしく変化してきた。一人ひとりのカルテを大切に、100年という歴史の重みをしっかりと受け止め、次の101年、102年につなげていく」と式辞。
来賓祝辞では、野原勝県保健福祉部副部長が「地域に根差し医療サービスを提供してきた一関病院への期待はますます高まっている。高い実績と変わらぬ情熱で地域医療の確保に尽力してほしい」と期待。勝部修市長は「歴代院長をはじめ役職員各位のたゆまぬ努力に、市民を代表して心から敬意を表する。患者が求める医療サービスは多様化している。保健医療行政の推進にさらなる力添えを願う」と述べた。
同日は、ノンフィクション作家で評論家の柳田邦男さん(81)を講師に迎え「病むことと生きること~時代の変化と医療のあり方」と題し記念講演が行われ、一般市民ら約400人が聴講した。
一関病院は1918年1月23日、山本弘行初代院長が私立病院として開設した県南初の総合病院。54年に医療法人、65年に特定医療法人へと組織変更。2018年で創立100周年を迎えた。