一関・平泉

防火願い裸男疾走 大東大原水かけ祭り 360年の節目に最多320人【一関】

「明暦の大火」をきっかけに始まり360年を迎えた「一関市・大東大原水かけ祭り」

 天下の奇祭「一関市・大東大原水かけ祭り」(同保存会主催)は11日、同市大東町大原地内で行われた。契機となった「明暦の大火」から360年となる今回は、過去最多となる320人の裸男が集結。雪の降る中、沿道からの清め水を浴びながら力強く大原の商店街を駆け抜け、地域の防火や無病息災を願った。【10面に写真特集】

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 大原商店街では朝からさまざまな催しが開かれ、八幡神社に奉納する大しめ縄の修祓(しゅうばつ)式では、同保存会の鈴木功会長が「4日には360年祭・県無形民俗文化財指定記念式典を行うことができた。県無形民俗文化財37件のうち、祭りは3件だけ。一関を代表する祭りとして発信してきたが、ILCの実現を見据え、日本の伝統ある祭りとしても発信していきたい」とあいさつした。

 裸男には地元の厄年男性ら134人のほか、体感参加者として県内外から186人が参加。八幡神社で厄払いと火防を祈願した後、白木綿の腹巻にわらじ履き姿で中島橋付近に集まり、「旗切り」の合図で勢いよく駆け出した。

 この日は午前中から断続的に雨や雪が降り、水かけ直前にも激しく雪が降りだした。裸男たちは雪をものともせずに駆け抜け、沿道から勢いよく水を浴びせられて厄を落とした。

 市内から初めて参加したという会社員渋谷大幸さん(38)は「前々からやってみたいと思っていたが、ついに参加がかなった。今年はいろいろな事にチャレンジする年にしたい」と気持ちを新たにしていた。

 保存会の発表によると、来場者数は2万8500人だった。

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