一関・平泉

さあ、モンゴルへ行こう 平泉小 馬頭琴奏者が演奏会

セーンジャーさんが奏でる馬頭琴の音色に聴き入る平泉小の児童

 平泉町立平泉小学校で15日、日本で活躍する中国・内モンゴル自治区出身の馬頭琴奏者セーンジャー(賽音吉雅)さんの演奏会が開かれた。モンゴルを代表する民族楽器「馬頭琴」を演奏しながら文化や風土を紹介し、児童にモンゴルの魅力を伝えた。

 演奏会は同小PTAが町協働のまちづくり交付金を活用して開催。1~3年生の児童134人と保護者らが鑑賞した。

 セーンジャーさんは「セーンジャーと一緒にモンゴルへ行きましょう」と題し、初めに故郷モンゴルの暮らしや文化について写真、質問やクイズを交えながら解説した。

 暮らしについて各家庭ではヤギ、牛、馬、羊、ラクダの五つの動物を飼っていること、5歳で初めて馬に乗り学校にも馬で通い、家畜が自然の草を餌とするためゲルという移動式住居で1年間に4度も引っ越したことなどを紹介。ただ近年は「太陽光発電でテレビも見られるし、馬に乗りながらスマホもできる」などと暮らしぶりが変化していることも伝えた。

 馬頭琴に関してはその由来や楽器の仕組みを紹介しながら演奏。弦は2本だが両弦合わせて300本もの細い糸が使われ味わい深い音を出していること、演奏ではモンゴルの広大な草原を駆ける馬の鳴き声や蹄(ひづめ)の音を奏でるなど馬頭琴を自在に操り、聴衆の関心を誘った。

 体でリズムを刻みながら演奏を楽しんだ3年後藤綸世君(9)は「馬が走ったり、静かに歩いたりしているように感じた」と馬頭琴の音色が気に入った様子。「モンゴルは景色がきれいだけど、暮らすのは少し大変そう」などと文化や風土にも興味を示していた。

 セーンジャーさんは「演奏をじっと聴いてくれて、子供たちに伝わっていると感じた。モンゴルの生活やモンゴルがどういうところなのか、興味を持ってもらえればうれしい」と話していた。

 16日には長島小、厳美小などでも開かれる。

地域の記事をもっと読む

一関・平泉
2024年4月20日付
一関・平泉
2024年4月20日付
一関・平泉
2024年4月20日付
一関・平泉
2024年4月20日付