創意工夫し こっから　チャレンジショップ・諏訪町　６店舗が営業開始【北上】

　北上市の諏訪町商店街に若者・女性向けチャレンジショップ「Ｃｏｋｋａｒａ（コッカラ）やっぺし」が22日、プレオープンした。６店舗が入居し営業を開始。４月にグランドオープンする予定で、中心商店街活性化の起爆剤として期待される。

　若者、女性の創業の機会増加と商店街の空き店舗対策に向けた市の事業の一環。補助事業者として選定された土木解体業・産業廃棄物処理業スパット北上（千葉智英社長）が、かつて遊技場、喫茶店などが入っていた空きビルを改修。市内多業種の15社の役員らがプロジェクトメンバーとなり、入居希望者対象のセミナーを開くなど準備を進めてきた。

　１階は屋台村の飲食スペース、２階はサロンスペースで、５店舗ずつ入居可能。１階はオープンスペース、２階は店舗ごとに仕切られ、フリースペースがある。３階は多目的に使えるカルチャールームやキッズルーム、会議室を備えた。

　若手、女性起業家は通常の新規店舗を構えるより安い賃料で挑戦できる。入居者同士が切磋琢磨（せっさたくま）し経験とノウハウを積んで原則３年以内で独立し、ビルにはまた新しい起業家が入る。

　開店セレモニーには新規出店者や関係者、市担当者ら約20人が出席。千葉社長は「他地域にないカラーを出し、北上に憩いの場を提供したい。出店者は創意工夫しながら頑張り、勇気と自信を付けて北上に必要なリーダーに成長してほしい。皆さんで応援していただければ」と決意を述べた。

　開店時間は、１階の屋台村が午後５時～翌午前０時、２階は午前10時から。グランドオープンまでは試行的な営業となる。問い合わせはスパット北上＝０１９７（６３）３５７６＝まで。

　チャレンジショップには飲食系３店舗、美容・サロン系３店舗が出店。魅力的な店づくり、中心商店街活性化、将来的な独立へ思いを語った。

　ホルモン焼きやもつ煮などを提供する店の代表板倉澄さん（43）は「仲間と共に飲食業の勉強をしながらチャレンジし、諏訪町を活気づけたい。将来的に料理店をやりたい」と抱負。市内で焼き肉店を営み、新たに同ショップで串揚げ店を開く柳田一機さん（29）は「屋台村の雰囲気がいい。お客さんに楽しんでもらい、また来てもらえるよう接客したい」と意気込む。

　新規創業でギョーザ店を出店する八重樫元基さん（29）は「チャレンジしやすい環境でありがたい。お客さんがついてきてくれる店づくりをして、将来は自分の店を持ちたい」と決意を話した。

　２階にリラクゼーションサロンを開設する出す高橋美紀子さん（51）は、子育てなどがひと段落つき起業を目指す。「温かい交流の場、居心地のいい場にしたい。将来、店を出したい」と力強く話す。Ｕターンし美容室を出店する日向香菜美さん（24）は「幅広い年齢層の方が来やすい店にしたい。最新の情報、技術を取り入れ、流行を発信できれば」と思いを語った。同じフロアではネイルサロンが営業を始めた。

　スパット北上はビル内の管理事務所にスタッフを常駐させ、各店舗を支援。関係機関の協力で販売促進や衛生管理、経営のノウハウを伝える。