花巻

気品漂う2300体 おおはさま宿場の雛まつり 歴史、繊細な意匠で魅了【花巻】

歴史を重ねたひな人形などが並ぶ「おおはさま宿場の雛まつり」

 花巻市大迫町に受け継がれるひな人形を商店などに飾る「おおはさま宿場の雛(ひな)まつり」(実行委主催)が23日開幕した。メイン会場の大迫交流活性化センターを含め、同町中心地の29カ所で約2300体のひな人形を展示公開しており、県内外から訪れた人が歴史情緒あふれる段飾りに見入っている。3月4日まで。

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 子供たちが家々を巡り、ひな人形を見て回った風習を今に伝える恒例行事で、21回目となる今回はメイン会場に約1120体、中心商店街の店舗など28カ所に約1200体を展示している。

 同センター前で開かれた開会イベントでは、大迫保育園の園児が大正琴の演奏に合わせて「うれしいひなまつり」を合唱。実行委の山影義一会長は「300年前の人形をはじめ、歴史を感じるおひな様がたくさんある。大切に預かり、末永く見ていただけるように続けていきたい」とあいさつし、上田東一市長ら来賓と共にテープカットで幕開けを祝った。

 会場には赤い毛せんを敷き詰めたひな壇がしつらえられ、歴史びなや現代びな、花巻人形、武者人形などがずらり。このうち江戸時代中期の享保年間(1716~36年)に流行した大型の「享保雛」は衣装に金襴(きんらん)や錦を使った豪華な作りで、面長で切れ長の目を持つ顔立ちが気品を漂わせている。

 初日から大勢の観光客や地域の子供たちが会場を巡り、繊細な意匠や豊かな表情を鑑賞。青森県三沢市から訪れた木村英夫さん(62)、京子さん(55)夫妻は「初めて来たが人形の数の多さに驚いた。昔話の人形などを飾っていることにも感激した」と楽しんでいた。

 期間中は陶びななどの作品展や大迫まちめぐり謎解きゲーム、大迫今昔写真展など関連イベントを企画。メイン会場のみ入場料400円(高校生以下無料)。問い合わせは花巻商工会議所大迫支所=0198(48)3230=へ。

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