一関・平泉

夜光貝 磨いて美しく 平泉・アクセサリー講座 金色堂装飾、歴史も理解

夜光貝を手に平泉との関連を説明する高梨さん

 中尊寺金色堂の装飾にも使われている夜光貝を使ったアクセサリー制作講座が4日、平泉町公民館で開かれ、受講者が貝を研磨する作業を体験しながら平泉文化の奥深さに理解を深めた。

 金色堂の内陣などを彩る螺鈿(らでん)細工に用いられている夜光貝が、近年の研究で奄美大島以南で採れた可能性が高いことから講座を企画。講師には、鹿児島県から奄美市立奄美博物館学芸員の高梨修さんと、きゆな正弥さん、同県徳之島町のヤコウガイ工芸作家池村茂さんが招かれた。

 町内外から50人が参加した講座では、高梨さんが「夜光貝が語る歴史」と題し、夜光貝の表面が真珠と同じ素材のため、古くから高級美術品の螺鈿に使われてきたと説明。「南方でしか採れないため当時は大変貴重だったはずの夜光貝が、金色堂には数千個も使われているのは驚くべきこと」と語った。

 池村さんの指導で行われたアクセサリー制作では、円形や木の葉型などに切り抜かれた貝を研磨する工程に挑戦。水にぬらしながら紙やすりで1時間近く磨き続けると光沢が増し、最後に目の細かな研磨剤で仕上げた。

 完成品はペンダントやストラップ、髪留めに加工された。自作のストラップを手にした阿部公士朗君(一関市立萩荘小学校3年)は「磨くのは疲れたけれど、きれいに出来てうれしい」と語った。

▲紙やすりを使い研磨作業に挑戦する受講者

momottoメモ

【momotto】

ナンダリカンダリ◆金色堂の螺鈿細工の魅力に触れる「夜光貝アクセサリー講座」(動画あり)

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