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ハザードマップ決定 栗駒山火山防災協 県HPなどで周知へ【岩手】

 栗駒山火山防災協議会(会長・達増拓也知事)は8日、盛岡市内で開かれ、マグマ噴火と水蒸気噴火を想定した火山ハザードマップ案などを原案通り決定した。マップは同協議会の構成団体などに配布するほか、県などのホームページ(HP)に掲載し災害発生時の避難や二次災害防止などに生かす。

 ハザードマップはマグマ噴火と水蒸気噴火の統合版で、A1判の両面刷りとする。マグマ噴火については剣岳付近の直径約900メートルの噴火想定範囲のほか、発生した場合の噴石や火山灰、溶岩流、火砕流、融雪型火山泥流の影響範囲、現象の解説などを記載した。

 マグマ噴火に伴う高温の噴出物が火口付近の雪を融かして発生した水が土砂を巻き込みながら流下する融雪型火山泥流は、磐井川方向は北上川との合流地点、成瀬川方向は秋田県の横手盆地まで流下すると想定。両川とも泥流はおおむね河道内を流れ、河川沿いの河床との比高が小さい個所で氾濫する恐れがあるとしており、ハザードマップ作業部会長の齋藤徳美岩手大名誉教授は「(想定現象の中でも)最も影響範囲が大きい」と指摘した。

 ハザードマップの噴火影響範囲に秋田県横手市が含まれることから、新たに横手市長、同市消防本部消防長らを協議会の委員、幹事に加える規約の一部改正も決めた。

 2018年度はハザードマップの作製を踏まえ、噴火警戒レベルの設定や避難計画の作成、ハザードマップの周知などを進め、19年度に火山防災マップの作製などを行う予定。

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