北上・西和賀

苦労、失敗談 芝居で表現 アトリエシアター 「自分ドラマ」発表会【北上】

「自分ドラマ」を演じるアトリエシアターの参加者

 北上市文化創造が主催するさくらホール演劇づくりプログラム「アトリエシアター」の発表会は17日、同市の同ホールで開かれた。参加者が体験を基に創作し芝居に仕立てた「自分ドラマ」を発表し合い、演劇の醍醐味(だいごみ)に触れた。

 文化庁などの主催、委託で2016年度まで3年間開いた「演劇大学inきたかみ」の後継事業として実施。3~17日のうち5日間の日程で、市内外の中学生から一般まで19人が参加した。

 講師は劇団東京ミルクホールの演出、脚本担当で若手演出家コンクール2004最優秀演出家賞の佐野バビ市さんが担当。一人ひとりにアドバイスし、参加者が文章にまとめた実体験を台本化して練習を重ねてきた。

 発表は事業の締めくくりで、参加者を含め約40人が来場した。題材は不幸や苦しみなどネガティブな経験。佐野さんによると「格好付けようがなく、ドラマチックな展開の原石が眠っている。自分をさらけ出すのが演劇でもあるので、殻を破る大きなチャレンジにもなる」という。

 参加者は自ら主役となり、自分だけの脚本で堂々と演技。講座で知り合った仲間も本人以外の役として協力した。舞台で繰り広げられたドラマは、人間関係の苦労や失敗談などさまざま。コミカルに演出して笑い飛ばす、原因と真っすぐ向き合うなど、それぞれの方法で自分を表現していた。

 阿部唯乃さん(黒沢尻北高校1年)は「緊張したが、やってみると不幸を笑いにするのは楽しい。作文から一部を抜粋して芝居に広げていく作り方も参考になった」と刺激を受けた様子だった。

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