来年6月に開幕 三陸防災復興博 沿岸主会場にシンポや音楽祭【岩手】
2019年に本県を舞台に開かれる三陸防災復興博(仮称)の準備委員会は23日、盛岡市内で第2回総会を開き、「三陸防災復興プロジェクト2019」に名称変更し、実行委員会に移行することを決めた。さらに同プロジェクトの概要も示され、開催期間が6月1日から8月7日までの68日間で、沿岸13市町村を主会場に、シンポジウムや音楽祭、防災復興展示会などを開催する。「オール岩手」の体制で、復興や三陸地域の魅力を国内外に発信し新たな三陸の創造につなげる。
準備委員会から移行した実行委は、県内全ての市町村、国、県、経済、観光、交通などの関係団体で構成。会長は達増拓也知事が務める。
実行委で示された基本計画によると、同プロジェクトの概算費用は約4億8000万円を見込む。
コンセプトは「三陸がつながる。日本各地や世界とつながる。ひとつになって更に前に進む。」とし、▽防災の啓発と伝承▽復興の現状の発信と支援への感謝▽つながり・関係の強化▽地域力の強化▽新たな交通ネットワークの活用―をテーマに挙げている。
現時点では24のイベントが予定されている。このうち、釜石市では復興の歩みを伝えるオープニングセレモニーをはじめ、釜石、久慈、大船渡、宮古各市では▽防災・減災▽支援・再生▽未来への知見▽三陸の魅力―をテーマとした全4回のシンポジウムや、三陸地域の伝統芸能などが一堂に会するイベントのほか、「さんりく音楽祭」などが予定されている。
実行委総会後には、達増知事と沿岸13市町村の首長らによる記者会見が行われた。
達増知事は「開催地となる沿岸部13市町村のほか、内陸部の市町村、関係団体、国の関係機関と連携し、沿岸地域の住民や県民にも参画してもらい、オール岩手の体制で三陸地域の魅力を伝えるイベントとしてぜひ多くの皆さんに三陸地域にきてもらいたい」と述べた。