奥州・金ケ崎

伝統産業会館、愛称変更 今月から「奥州南部鉄器館」に

「奥州南部鉄器館」に愛称変更した市伝統産業会館

 奥州市水沢羽田町の市伝統産業会館の愛称は、1日に「キューポラの館」から「奥州南部鉄器館」に変わった。南部鉄器発祥の地の歴史を伝える名品や鉄器作りの工程を紹介している施設で、市は同市を代表する伝統工芸に理解を深めてもらい、より親しみやすい施設にしていきたい考え。

 地元では「キューポラ(溶鉱炉)」の言葉になじみがあるが、若い世代などには理解されない場合もあることから、同施設を管理する水沢鋳物工業協同組合の要望により、市が分かりやすい愛称に変更した。

 南部鉄器の作業工程を紹介する同館シアターの映像は、今回の愛称変更に合わせてリニューアルした。現在活躍している伝統工芸士が出演し、同地域における南部鉄器の歴史から製造工程、完成品などを約10分の映像で紹介している。同館には、中国や台湾からの来館も多いことから、中国語による映像も用意されている。

 また、鉄瓶や釜などの南部鉄器を紹介している展示コーナーは、同地域で鋳造が始まったとされる1088(寛治2)年から愛称が変更された今月1日までの年表が新たに掲示され、同地域の南部鉄器の歴史をより詳しく学ぶことができるようになった。

 市商工観光部は「今回の愛称変更とリニューアルにより南部鉄器をより知り、楽しんでもらうことができる。来館者に伝統工芸の素晴らしさに理解を深めてほしい」と話している。

 同館の観覧料(高校生以下無料)は200円。開館時間は午前9時から午後5時(入館は4時30分まで)。休館日は12月29日から翌年1月3日まで。

momottoメモ

◆いわて百景「奥州市伝統産業会館」
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