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入山の際、対策しっかり ツキノワグマ注意喚起・岩手県

 春先になり山菜採りなどで入山する機会が多くなることから県は9日、市町村にツキノワグマによる人身被害防止について注意喚起するよう通知した。2017年度のツキノワグマ出没状況は前年度を下回る2567件(2月末)で、人身被害は16件17人(前年度17件19人)。冬眠明けのクマは活発に行動するほか、親子グマが出没する可能性があり、子連れの母グマは特に攻撃的になりやすいため、県は入山の際には十分注意するよう呼び掛けている。

 県によると、17年度の出没状況は、4月126件(前年度134件)、5月351件(同449件)で推移。6月の641件(同775件)が最も多く、7月527件(同709件)、8月608件(同642件)、9月186件(同165件)となっている。

 人身被害の状況では、山菜採りが4件と最も多く、草刈り作業中や散歩中などもある。被害の程度は、重傷が10人と全体の約6割を占めた。年齢では60~70代が多い一方で、宮古市では下校途中の小学1年の女子児童が軽傷を追う事案もあった。

 県はクマ対策として▽複数で行動する▽鈴やラジオなどの音を出しながら行動する▽周囲の様子に気を配る▽音が消される強風時や沢沿いは特に注意▽夜間、明け方、夕方の入山は避ける▽食べ残しは放置せず持ち帰る▽撃退グッズの活用▽地域のクマ情報の確認―などを挙げ、「山林に入る際はクマ対策をしっかりして、十分注意してもらいたい」としている。

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